研究概要 |
研究成果と情報発信 受理されていた論文が発行された。一定の条件のもとで、有限次元非可換ポアソン代数の構造を決定すると共に、有限次元非可換ポアソン代数上の有限次元単純加群を完全に分類するものである。これと有限次元非可換ポアソン代数の変形理論に関する結果とをもとに、以下の講演を行った: (1)ポアソン代数の構造定理と単純ポアソン加群の分類 「第17回リー代数サマーセミナー」福山大学、平成13年8月10日〜l1日 (2)Noncommutative Poisson algebras, 「Deformation Theory Seminar」 University of Pennsylvania, 2001/8/23 (Announcement : The talk will consider possible structures in the finite dimensional case) 展望と課題 (1)Lie triple systemの構造決定とその変形理論の構築 昨年3月末の慶応大学での研究集会でA.Weinstein(Univ of Cal, Barkely)が吉川(島根大学)及び山口(元広島大学)の初期の研究に着目した講演とその後の彼との話し合いがきっかけとなる。これは、2つの積をもつ代数のより一般的な枠組みとして、当該研究に重要な役割を果たす。研究対象をより鮮明にするため、山口清広島大名誉教授及びP.Xu(Pa St Univ ; Weinsteinの弟子)との研究会(平成14年3月8日)を九工大で開いた。 (2)神保氏の著書や論文の検討 M.Gerstenhaber(Univ of Pa)とは神保氏の著書や論文を検討している。話題は、量子群と変形理論である。また、FRT法やGerstenhaber変形理論による非可換ポアソン代数の構成法にも光が見えてきた。 (3)ヤン・バックスター方程式からの非可換ポアソン代数の構成法 P.Xuにこの課題を提示。共に非可換ポアソン代数の研究者として最も興味ある話題である。
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