研究概要 |
本年度は,以下の2つの問題について研究を行った。 1.GL_l(F)×GL_<l'>(F)のε-ファクターの計算 昨年度に計算したGL_2(F)×GL_3(F)のε-ファクターの計算の手法を発展させて、l,l',が互いに異なる素数についてpairのε-factorについて計算することを試みた。その結果、Bushnell-Henniartの結果を用いることにより、l=pでl'【less than or equal】3のときにπ_1がGL_p(F)のwildry ramifiedスーパーカスピダル表現、π_2がGL_<l'>(F)のスーパーカスピダル表現である場合に、ε(π_1×π_2,s,ψ)を計算し、きれいな公式を得た。更に、一般のl,l'に対しても成り立つであろう予想をBushnell-Henniartのtame base change liftを用いて定式化することができた。 2.古典群の既約スーパーカスピダル表現の構成 一般の古典群について、Bushnell-Kutzko, Stevens, Kariyamaらの結果によりスーパーカスピダル表現を含むtypeはかなり分かってきた。ここでは、今まで研究されていないmaximal semisiple strata以外のstrataについて、一般線形群の場合の結果を参考に、strataをより細分して、スーパーカスピダル表現の構成ができることを示そうと研究した。現在、U(2,2)に対して具体的に構成を行っているが、部分的な結果しか得られず、発表する段階には至っていない。
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