研究課題/領域番号 |
12640038
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
中島 匠一 学習院大学, 理学部, 教授 (90172311)
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研究分担者 |
中野 伸 学習院大学, 理学部, 助教授 (40180327)
内藤 浩忠 香川大学, 教育学部, 教授 (00180224)
市村 文男 横浜市立大学, 理学部, 教授 (00203109)
河本 史紀 学習院大学, 理学部, 助手 (50195161)
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キーワード | 岩澤理論(Iwasawa Theory) / 形式群(Formal Group) |
研究概要 |
岩澤理論は整数論の古典的理論であり、代数体の乗法群や楕円曲線の加法群の場合に大きな成果を挙げている。本研究の目指すところは、代数体の乗法群や楕円曲線の加法群がともに「形式群」としてとらえられるところに着目し、一般の形式群について岩澤理論の拡張ができないか、というテーマを追及していくことであった。そのために、形式群の基礎理論を見直し代数体や楕円曲線の場合の特徴を研究するとともに、優れた数式処理システムであるMapleを利用して形式群の具体例について計算を行うことを試みた。また、最近小林真一氏によって進められている超特異な楕円曲線に関する岩澤理論の新しい研究方向も形式群の理論を利用していることに注目し、小林氏の研究で形式群の果たす役割を調べた。 本年度の研究活動〔研究費の支出を伴うもの〕としては、研究分担者との研究連絡を密に行ったこと、各種の研究集会に出席して研究発表を行うとともに情報収集や討論を行ったこと、楕円曲線・形式群に関する文献の収集を行ったこと、などがある。具体的には、研究分担者である内藤浩忠教授の所属する香川大学を何度か訪れて共同研究を行ったり、代数学シンポジウムや整数論研究集会が行われた名古屋大学・京都大学・金沢大学などを訪れて研究集会に参加した。形式群の岩澤理論は大きなテーマでありまだ十分な成果を発表するには至っていないが、基礎的部分は進展させることができた。また、古典的な場合である代数体の岩澤理論や岩澤理論で重要な役割を果たす代数体の類数については、研究グループの各人が論文の発表をおこなった。
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