研究課題/領域番号 |
12640039
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
鈴木 寛 国際基督教大学, 教養学部・理学科, 教授 (10135767)
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研究分担者 |
清水 勇二 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (80187468)
寳来 正子 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (00015588)
森本 光生 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (80053677)
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キーワード | アソシエーションスキーム / 有限群の表現 / 距離正則グラフ / スピンモデル / 距離正則有向グラフ / T-代数 |
研究概要 |
対称なアソシエーションスキームの研究としては、他の分野との関連などから、P多項式型、Q多項式型が重要であることが認識され、盛んに研究されてきているが、非対称的な(可換)アソシエーションスキームの研究はまだ始まったばかりである。また、アソシエーションスキームの研究では、組み合わせ構造と、表現の両面からの研究およびその二つの側面の関連が重要である。 1距離正則グラフの構造および、部分グラフの固有値と全体の固有値の関係のT-代数を用いた研究。T-代数はTerwilligerにより定義され、世界各地で活発に研究されている。これは、ある点を固定してその点からみた幾何を代数的視点から調べるものである。今回、ある集合を基として考えるT-代数の拡張を定義し、これを用いることにより、様々な独立に研究されていたものが統合される形で理解された。さらに、始点が1の加群までの研究で、それ以上に進むことはあまりにも複雑になり難しいように思われていた問題も、同じ枠組みで考えられるようになり、その応用も様々に考えられはじめている。これらは、鈴木のアイディアおよび結果であるが、その後、T-代数の表現と、組み合わせ構造との関係についての研究が、Wisconsin大学のTerwilligerとの共同研究で進展中である。 2スピンモデルは、リンクの不変量を定義するため重要であり、アソシエーションスキームとその相対性と、深く結びついている。金沢大学大学院の細谷氏などとの共同研究で、Type II行列に付随するアソシエーションスキームの研究、正標数のものの研究が進展中である。共著の論文一件が雑誌に掲載された(論文1)。[投稿準備中の論文1件] 3距離正則グラフの拡張を有向グラフで考えることは様々になされているが、そのなかで、もっとも自然と思われる弱距離正則有向グラフの研究が北京師範大学のK.S.Wangとの共同研究で進み共著の論文一件が雑誌に掲載された(論文2)。有限群から来るものの分類も得られ投稿中である。 4前年度に引き続き、以前科研費で購入したワークステーション、ノート型パソコンも用いて、Algebraic Combinatorics Home Pageを作成・管理運営。(http://alcom.icu.ac.jp/)
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