研究分担者 |
松久 富美子 茨城大学, 理学部, 助教授 (90194208)
卜部 東介 茨城大学, 理学部, 教授 (70145655)
柳田 伸顕 茨城大学, 教育学部, 教授 (20130768)
逸見 豊 高知大学, 理学部, 教授 (70181477)
森杉 馨 和歌山大学, 教育学部, 教授 (00031807)
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研究概要 |
研究実施計画の役割分担に従って,下記の研究成果を得た. 1. 大嶋はGを階数が2以上の連結な単純リー群としたとき,Gの自己写像ホモトピー類群[G,G]の巾零指数の計算を目指した.前年に引き続き主に次の予想を研究した: 強予想:nil[G,G]【greater than or equal】rank(G). 弱予想:nil[G,G]【greater than or equal】2. 強予想についてはSU(4),Spin(7)では成り立つことを示した.また,nil[E_8,E_8]【greater than or equal】5など,その他若干の結果も得た.弱予想については,古典型ではSpin(n)/C(n≠4m;Cは中心部分群)についてのみ不明で,例外型ではE_6/Z_3,E_7/Z_2についてのみ不明であるが,その他については成立することを示した. 2. 柳田は無限次元一般線型群SL(Z)の整係数コホモロジーの計算,及び,SL(C)への自然な写像から誘導されるチャーン類を計算した.ある特定な次元のコホモロジーが消えている場合には,H空間の組でホモトピー正規性が成立するのは,良く知られているものだけである,という結果を以前得ていた.これに関連して,コホモロジーが消えていない場合でもホモトピー正規なものが存在することを,例を構成することにより,示した. 3. 逸見は奇素数pに対してp次の非安定mod pコホモロジー作用素を定義し,それを用いて,ある種のコホモロジーを持つH空間は存在しないことを示した.また,Williamsによって与えられたH空間の積の高位ホモトピー可換性の定義を,高位ホモトピー結合的H空間に対して拡張した.さらに,それを用いて,有限生成コホモロジー環を持つH空間に関するmod pトーラス定理を得た.
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