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2001 年度 実績報告書

2次元特異点のPencil種数について

研究課題

研究課題/領域番号 12640060
研究機関群馬大学

研究代表者

都丸 正  群馬大学, 医学部, 教授 (70132579)

研究分担者 奥間 智弘  群馬工業高等専門学校, 助教授 (00300533)
キーワード複素解析空間 / 正規特異点 / 代数曲線の退化族 / Pencil種数 / 基本サイクル / 巡回被覆 / Kodaira特異点 / Kulikov特異点
研究概要

複素解析空間の特異点(X,o)について、その特異点解消空間はコンパクト代数曲線(リーマン面)の退化族に埋め込め、しかも例外集合が退化ファーバーに含まれているようにできるような状況を考え、そのような代数曲線族の種数の最小値を、その特異点(X,o)のPencil種数p_e(X,o)といいます。また、特異点とその上の正則関数fに対し、上のような退化族g : S→Dについてgの特異点解消空間上への制限がfとなるようなものを考え、そのような退化族の種数の最小値を(X,o)とfのペアにない対するPencil種数p_e(X,o,f)といいます。これらの性質を調べることで、2次元特異点と代数曲線族という代数(複素解析)幾何における2つの重要な対象の関連を調べるというのが本研究の目的ですが、主要な結果は以下の通りです。
[1] Pencil種数が基本サイクルの算術種数に等しくなる場合をweakly Kodaira特異点という。任意の2次元正規特異点(Y,o)の巡回被覆の正規化として得られる特異点(X,o)は、分岐を与える関数fにsemi-reducedという条件をつけるとweakly Kodaira特異点になり、しかも、それに付随している退化族の種数はp_e(Y,o,f)となることを証明した。
[2] [1]と同様な状況において、fにreducedという強い条件を仮定すると、(X,o)はweakly Kodaira特異点になることを証明した。
[3] 特異点解消の例外集合の情報から、p_e(X,o,f)の公式を証明した。特にfがreducedのとき、その値は、Xと{f=0}で決まる代数曲線の特異点のMilnor数を用いて表示出来ることを示した。
[4] 種数が2以上のKodaira特異点である必要十分条件として、「例外集合がKodairaグラフであることとPencil種数p_e(X,o)が基本サイクルの算術種数に等しい」事を証明した。
[5] Kulikov特異点である必要十分条件として、あるreducedなfについてPencil種数p_e(X,o,f)が基本サイクルの算術種数に等しい」事を証明した。
以上の結果は、"Pencil genus for normal surface singularities"なるタイトルの論文にまとめられ、現在投稿中です。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 都丸 正: "On Kodaira singularities defined by z^n=f(x,y)"Math. Z.. 236(1). 133-149 (2001)

  • [文献書誌] 都丸 正: "Pinkham-Demazure constructions of 2-dimensional cyclic quotient singularities"Tsukuba J. Math.. 25. 75-84 (2001)

  • [文献書誌] 奥間 智弘: "A numerical condition for 2-dimensional cyclic quotient singularities"Proc. Amer. Math. Soc.. 129. 2823-2831 (2001)

  • [文献書誌] 奥間 智弘: "Simultaneous good resolutions of deformations of Gorenstein surface singularities"Internat. J. Math.. 12. 49-61 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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