研究課題/領域番号 |
12640064
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
辻 元 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30172000)
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研究分担者 |
二木 昭人 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90143247)
石井 志保子 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60202933)
藤田 隆夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40092324)
服部 俊昭 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30251599)
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キーワード | モジュライ空間 / 多重種数 / 劣随伴公式 / 多重標準系 |
研究概要 |
まず、この研究の当初の目標であった偏極代数多様体のモジュライ空間がHausdorffであれば、準射影的であるという定理を証明し、それが出版されることになった。これは70年初めのマンフォードの幾何学的不変式論の主要目標であったが、幾何学的不変式論を使うことなく証明が完成したことになる。 また、多重種数の射影変形不変性を証明し、出版した。 今年度は多重種数の変形不変性を劣随伴公式の形に一般化した。これは、代数多様体Xの部分多様体(特異点を許す)上の多重随伴束m(Kx+L)の(乗数イデアル層付の)切断の拡張定理として定式化される。これにより、主に一般型の代数多様体の多重標準系についての情報が、次元に関する帰納的構造を持つことが分かり、多重標準系の双有理性に関して、次元だけによる定数が存在して、その定数を超える全てのmにたいして|mKx|が双有理埋め込みを与えることを示した(投稿中)。 但し、上記の定数は明示的に与えることは今のところできない(曲面の場合は5でよかった)。 この結果は、一般型代数曲面に関するBombieriの定理の広範な一般化でありまた、Severiの予想を解決するものである。 すなわち、与えられた代数多様体に対し、その多様体から一般型代数多様体への支配的有理写像は、双有理同値を除いて有限個しか存在しない。 さらに上の理論をモジュライ空間の理論へと応用しました。今後一般型代数多様体の双有理モジュライの小林双曲性を行う準備を継続中。
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