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2002 年度 実績報告書

K理論からのアプローチによる安定ホモトピー論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640067
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

吉村 善一  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (70047330)

研究分担者 下村 克己  高知大学, 理学部, 教授 (30206247)
南 範彦  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (80166090)
キーワード実K理論 / 複素K理論 / K局所化理論 / CW複体 / CWスペクトラム / ピカード群 / 共役作用素 / アダムス作用素
研究概要

Hopkins(アメリカ)が可逆である局所化CWスペクトラムからなるピカール群の概念を導入した後、Hovey-Sadofskiは1999年にBP理論から派生するE(n)理論に対するピカール群Pic(E(n))はE(n)ホモロジー群が余加群として階数1であるCWスペクトラム全体からなることを示した。特に、n=1の場合のE(1)理論は複素K理論に他ならず、ピカール群Pic(E(1))の構造は容易に決定される。実際、K理論に対するピカール群Pic(K)の構造はKUホモロジー群が階数1の自由群であるCWスペクトラム全体をK理論による局所化同値型によって分類したものとして与えられる。そこで、研究代表者はピカール群からは一歩離れて、KUホモロジー群が比較的簡単な形をしているCWスペクトラム全体をK理論による局所化同値型によって分類することを前年度来から研究課題にしてきた。
研究代表者は、KUホモロジー群に作用する共役作用素の振る舞いを考察することにより、KUホモロジー群が自由群であるとか、自由群と一つの2捩れ巡回群の直和であるとか、二つの2捩れ巡回群の直和であるなどKUホモロジー群が比較的簡単な形をしているCW複体(又はCWスペクトラム)に対して、それらを疑似KOホモロジー同値型によって分類することを既に成し遂げている。この研究成果を発展させて、KUホモロジー群が階数2の自由群であるCW複体(又はCWスペクトラム)に限定して、それらのKOホモロジー群に作用するアダムス作用素の振る舞いを考察し、さらに少細胞数のCW複体を幾つか構成してそれらの幾何構造を利用しながら、疑似KOホモロジー同値型をより精密にしたK理論による局所化同値型による分類を試みそれに成功したのが、前年度の新しい研究成果であった。
本年度は、この研究成果を発展させて、KUホモロジー群が2捩れ巡回群をもつなどより複雑であるCW複体(又はCWスペクトラム)に対して、K理論による局所化同値型による分類を成し遂げることを研究課題とした。KUホモロジー群が自由群と一つの2捩れ巡回群の直和であるCW複体(又はCWスペクトラム)に限定して、前年度に開発した手法を駆使しさらにより詳細な考察を加えて、K理論による局所化同値型による分類を成し遂げることに成功したのが、平成14年度の新しい研究成果である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Zen-ichi Yoshimura: "The Quasi KO*-types of CW-spectra X with KU_0X 〓 Z/2^m and KU_1X 〓 Z/2^n"Memoirs of Faculty of Science Kochi University (Mathematics). 22. 67-91 (2001)

  • [文献書誌] Norihiko Minami: "On the Chromatic Tower"The American Journal of Mathematics. 125(印刷中). (2003)

  • [文献書誌] Yasuhiro Hara, Norihiko Minami: "Borosuk-Ulam Type Theorems for Compact Lie Group Actions"Proceedings of the American Mathematical Society. (掲載予定). (2003)

  • [文献書誌] Norihiko Minami: "From K(n+1)*X to K(n)*X"Proceedings of the American Mathematical Society. 130. 1557-1562 (2002)

  • [文献書誌] Katsumi Shimomura, Yousuke Kamiya: "E*-homology Spheres for a Connective Spectrum E"Contemporary Mathematics. 314. 153-159 (2002)

  • [文献書誌] Katsumi Shimomura, Xiangjun Wang: "The Homotopy Groups π_*(L_2S^0) at the Prime 2"Mathematische Zeitschrift. 31. 271-311 (2002)

  • [文献書誌] Katsumi Shimomura, Xiangjun Wang: "The Homotopy Groups π_*(L_2S^0) at the Prime 3"Topology. 41. 1183-1198 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2015-06-17  

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