研究課題/領域番号 |
12640068
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上 正明 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (80134443)
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研究分担者 |
加藤 信一 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (90114438)
藤井 道彦 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (60254231)
今西 英器 京都大学, 総合人間学部, 教授 (90025411)
櫻川 貴司 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (60196136)
西和田 公正 京都大学, 総合人間学部, 教授 (60093291)
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キーワード | ホモロジー3球面 / V多様体 / ザイフェルト多様体 / 4次元多様体 / ホモロジーコボルディズム |
研究概要 |
3、4次元多様体の研究の一環として、ホモロジー3球面に対するW不変量を研究し、ホモロジー3球面の境界となるV多様体の特異点からの寄与としてW不変量に現れる項が数論的に簡明な相互律を満たすことを示した.さらにザイフェルトホモロジー3球面に対しては、W不変量がNeumann-Siebenmann(NS)不変量と一致すること、特異ファイバーが6本以下、または重複度が偶数の特異ファイバーを持つときのこの量のホモロジーコボルディズム不変性を証明した(福本、古田との共同結果).その後Savelievがすべてのザイフェルトホモロジー3球面に関してW不変量のホモロジーコボルディズム性を示したが、我々の構成法でも同じ結論が得られることを見いだした.またSavelievは我々の結果に基づき、ザイフェルトホモロジー3球面を含むより広い対象であるグラフ多様体となるホモロジー3球面に対してもW不変量がNS不変量と一致する事を見いだしたが、我々はグラフ多様体となるホモロジー3球面がホモロジーコボルディズム群のねじれ元のときには、W不変量の値の絶対値がグラフ多様体を記述するグラフの組み合わせ的情報により上から評価出来ることを証明した.グラフ多様体の場合のW不変量のホモロジーコボルディズム不変性の証明は今後の課題である.さらに、ホモロジー3球面が張るV多様体の特異点が一般の孤立特異点である場合、そのW不変量への寄与がレンズ空間の錐からの寄与で容易に計算可能な形に書き下せる事を見いだした.現在この方向で研究を継続中である.
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