研究課題/領域番号 |
12640101
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
内田 興二 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (20004294)
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研究分担者 |
麻生 透 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (00111352)
今井 秀雄 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (10093668)
浦川 肇 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50022679)
田谷 久雄 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (40257241)
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キーワード | 無限グラフ / スペクトル / グリーン核 / 熱核 / 岩澤不変量 / Z_P拡大 / Greenberg予想 |
研究概要 |
浦川は、リーマン多様体の間の調和射影の概念の離散化を研究した。即ち、2つのグラフの間の調和射影の概念を導入し、その特徴付けの方法、例を与え、グラフの調和解析への応用を述べた。次いで、調和射影の完全な特徴付けを与えることに成功し、応用としてグリーン核の比較定理を得て、多くの無限グラフのグリーン核を評価する結果を得た。又、無限グラフについて、固定点からの距離関数に関する増加次数と減少次数の概念を提起し、これを用いて無限グラフのスペクトルの下限と上限を評価する極めて一般的な、しかもシャープな結果を得た。又、ヤング・ミルズ接続に現れる方程式に対する非同次型方程式を定式化し、その解のコーシー・リーマン幾何学への応用を述べた。 田谷は、総実代数体のGreenberg予想に関する研究を行なっている。与えられた素数Pが分解し、かつPに関する岩澤λ不変量がOとなる実2次体が無数に存在するかどうかについて考察した。P=3の場合には肯定的であることを示した。即ち、P=3が分解し、かつPに関する岩澤λ変量がOとなる実2次体の割合は、少なくとも3/16以上であることを示した。なお、Pが分解しない場合は既知であり、P=2の場合は、田谷-尾崎により肯定的であることが示されている。
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