研究分担者 |
森本 宏 名古屋大学, 人間情報学研究科, 教授 (20115645)
井原 俊輔 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (00023200)
伊藤 正之 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (60022638)
上木 直昌 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (80211069)
植村 英明 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (30203483)
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研究概要 |
幾何ブラウン運動の時間積分を用いて定義されるウィナー汎関数からラプラス法を用いてブラウン運動の最大値過程を得られることを注意し,最大値過程を用いた反射壁ブラウン運動,ベッセル過程の表現定理であるレヴィ,ピットマンの定理の類似がラプラス法を用いて極限を取る前の段階で得られていること,この類似から元のレヴィ,ピットマンの定理が得られることを,一般化ベッセル過程との関連を詳しく述べる形で発表した.この結果は逆ガウス分布とも深い関係を持つことについてさらに研究を進め,これについても海外共同研究者のYor氏との共著論文の形で発表する予定である. シンプレクティック群のユニタリ表現であるメタプレクティック表現を用いて,対応するハミルトニアンが2次の多項式である微分作用素のスペクトルを上木氏との共同研究で完全に決定し発表した.これは2次元の場合ではあるが,以前研究した正値のハミルトニアンの場合の結果の拡張であり,これで基本的な2次の場合に対応する古典力学からスペクトルが決定されることが示されたことになる. 昨年までのポアンカレ上半平面上のラプラシアンの研究に引き続き,階数1の対称空間上のラプラシアンに関して研究をした.非コンパクトな場合は実数,複素数,四元数に対応した3種類の双曲空間と例外型と呼ばれる空間の4種しかないことが知られている.今年度,双曲空間の熱核の表現が確率論的な方法で得られること,その過程で得られる結果からグリーン関数が超幾何関数または球関数を用いて具体的に表示されることを示した.調和解析との関連,セルバーグ跡公式などについても現在研究を進めている.
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