研究概要 |
本研究により得られた空間のselectorによる特徴づけとしては、まず2^Xがselectorを持てばhereditarily Baire(Hattori-Nogura,1996)であることが知られており、これから(A)可算濃度を持つ正規空間がselectorを持つ必要十分条件はscatteredであることが導かれる。また、(B)selectorを持つ局所コンパクト空間が0次元であるための必要十分条件はselectorの意味で極大な点が稠密に存在することである。 更に(C)Fell selectorをもつ必要十分条件は基空間がtopological wellorderableであることが示された。コンパクト空間、0次元距離空間に関してはselectorの存在するための必要かつ十分条件が知られているが、それ以外で最初に問題になるのがscattered空間の特別な場合である1点だけnon-isolatedな点を持つ空間である。今κを無限濃度とし、κ上の自由フィルターpに対しκ(p)でκの点はisolated, pの近傍基として{F∪{p},F∈P}を考えた空間を表す。(D)pがnested filter baseを持てばselectorは存在する。 (E)pがω_1上のco-countableなfilterならばselectorは存在するが、ω_2上のco-countable filterに対しては存在しない。 (F)p_1がκ_1上のfilterでnestedなfilter baseを持つとする。p_2は可算集合ω上のfilterとする。κ_1(p_1)【symmetry】ω(p_2)がselectorを持てばp_2はFrechet filterである。 以上の成果は研究論文4編にまとめられ,またtopology國際会議(2001,8月、Nord-fijordeid.ノルウエー)における口頭発表として報告された。
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