確率場の変分に関する研究と計算理論への応用

2000 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 12640136
• 研究機関: 愛知県立大学
• 研究代表者: SI Si 愛知県立大学, 情報科学部, 助教授 (70269687)
• 研究分担者: 飛田 武幸 名城大学, 理王学部, 客員教授 (90022508)
• キーワード: white noise / innovation / 確率場 / ガウス型 / マルコフ性

研究概要

本年度における主な研究は確率場に関するものであったが関連に予測の問題や具体的な統計的データの解析を行った。
1.ガウス型研究場について
パラメターが曲線や、曲面のとき、ガウス型の確率場についての標準表現の理論を発展させ表現の核が標準的であるための条件を求めた。ついで、同じくガウス型の場合に確率場の従属性を表す概念として、多重マルコフ性を定義し、その特長づけを行った。なお、確率場はランダムに変化する量であり過去を加えて未来を予測する。標準表現の理論の応用として,この問題を論じ、若干の結果を得た。
2.非ガウス型の場合
ガウス型ではないがホモジアニスの場合innovationを非線型演算によって取り出すことを考え、これを用いて元の確率場を表現し,予測の問題などに成果を得た。ここでイタリア、ローマ大学のAccardi教授の協力を得ることができた。
3.白鳥座にある星Cyg-X1から放射されるX線のデータの解析は確率過程の有意義な例になることがわかった。情報源についてのいろいろな可能性を探しているが,このデータのスペクトルでは不十分で特性反関数の形で見ることが一つの有効な方法であることが分かった。宇宙理学の研究者と共同研究を続けている。

研究成果

• [文献書誌] Si Si: "Gaussian processes and Gaussian Random fields"Quantum Information. II. 195-204 (2000)
• [文献書誌] Si Si: "Random fields and multiple Markov properties"Supplementary Papers for the 2nd International Conference on Unconventional Models of Computation UMC'2k, Solvay Institute. CDMTCS147. 64-70 (2000)
• [文献書誌] Si Si: "Representations and transformations of Gaussian random fields"Quantum Information. III(近刊). (2001)
• [文献書誌] T.Hida: "Complexity in White Noise Analysis"Quantum Information. II. 61-70 (2000)
• [文献書誌] T.Hida: "Some methods of computation in White Noise Calculus"Unconventional Models of Computation, UMC'2k, Proceeding of the 2nd Interntional Conference on Unconventional Models of Computation UMC'2k. 85-93 (2001)
• [文献書誌] T.Hida and Si Si: "Elemental random variables in White Noise Theory, beyond Reductionism"Quantum Information. III(近刊). (2001)
• [文献書誌] L.Accardi,H.H.Kuo,N.Obata K.Saito,Si Si,L.Streit: "Trends in Contemporary Infinite Dimensional Analysis and Quantum Probability"Nakanishi Co.Lid.Kyoto, Italian School of Asian Studies. (2000)
• [文献書誌] T.Hida: "Quantum Information II"World Scientific. (2000)