研究概要 |
オイラー・ベルヌイ方程式の最適制御理について以下の結果を得た, 1.微分可能でない多目的最適制御問題について,最適化を研究した。不等式制約条件がない場合,二種類のKuhn-Tucber型の必要条件が得られた.そのうち一つは適当な条件下で十分条件にもなっている。さらに凸な場合の必要十分条件が得られた。これらの結果は,関数不等式制約条件の場合に拡張される。(Yu-Hang Shao氏との共同研究)。 2.二つのオイラー・ベルヌイビームをつないだ糸をそのつなぎ目で制御する問題を研究した。オイラー・ベルヌイ方程式の解の存在定理が基礎となるが,先行論文ではそこにあいまいさがある。非同次境界条件について解の定義,存在定理を明らかにした。可制御性問題はヒルベルト空間でのモーメント問題に帰着される。オイラー・ベルヌイ方程式に現れる4階の微分作用素の固有値の漸近的性質を解明しなければならないが,その零点の分布についてよく分っている関数の零点と固有値を比較することにより必要な結果が得られた。(J.Uchiumi氏との共同研究) 3.2個以上のオイラー・ベルヌイビームをつないだ場合,特異境界条件付きの場合についても同様の結果が予想され,研究中である。N(2.3)個のオイラー・ベルヌイをつないだ場合については,対応する固有値の分布問題が未解決である。特異境界値問題については,ほゞ同様の結果が予想され結果をまとめつつある。
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