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2001 年度 実績報告書

偏微分方程式とトモグラフィの函数解析的及び数値的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640158
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

金子 晃  お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (30011654)

研究分担者 竹尾 富貴子  お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (40109228)
キーワード超函数 / ウルトラ超函数 / 偏微分方程式 / D加群
研究概要

無限遠に台が含まれる超函数の具体例を先に森本・吉野が与えた構成法を一般化することにより,任意の準解析的ウルトラ超函数の場合を含む形で与えた.この部分は学科のテクニカルレポートとしてまとめ,森本光生氏の還暦記念論文集の寄稿論文として公表されることになっている.これは無限遠のみに台を持つ超函数の性質を調べ,その構造を究明して,そのような超函数の偏微分方程式への応用をはかる研究の一部であり,現在までに,無限遠に台を持つ自明でないフーリエ超函数が有限の一点だけに台を持つものの極限として得られるなら,この近似超函数は準解析的なウルトラ超函数の階数増大を示さねばならないこと,従って,無限遠だけに台を持つ超函数は有限集合台の場合と異なり,本質的に無限階であることなどが究明されている.また,ラプラス作用素などを用いて,無限遠のみに台を持つフーリエ超函数を有限なところで定義された超函数の自然な拡張として捉えるのに成功している.特に,調和関数のフーリエ超函数としてのある意味でカノニカルな延長がエーレンプライスの基本原理を用いて得られる.最終年度にはこれらをまとめて論文にする予定である.イタリアのブラッチ氏との共同研究は,新たに代数函数の範囲でD加群の同値問題の究明に取り掛かり,近々成果が挙がる予定である.有限体の上で定義されたD加群の定める種々の線型部分空間の具体的な計算を通して誤り訂正符号に応用可能な離散的分布のものを見出し,ゴッパ符号の拡張をはかる研究は,一定の成果を挙げて最終年度までには論文として公表できるであろう.この他,有理函数の値の観測からその極を再構成する問題を小量データのトモグラフィの手法で行う研究,円環の内半径を0に近づけたときの特異極限における固有値の漸近挙動をうまくとらえるような有限要素近似の研究などが遂行中である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 金子晃: "Explicit construction of Fourier hyper functions supported at infinity"Technical Report Ocha-IS. 01-2. 1-14 (2002)

  • [文献書誌] 金子 晃: "数理系のための基礎と応用 微分積分II"サイエンス社. 267 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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