研究概要 |
この期間内に行われた主な研究は以下の通りである. ・境界に接するベクトル場に対する拡張されたKorn不等式に関する以前からの研究を深めた.重要な結果として,境界に接するH^1ベクトル場に関連する領域の特異性の1つのクラスを提案したこと,等方的弾性体のエネルギーに対していわゆる「エネルギーの強凸性」が崩れる境目でのKorn型不等式の成立条件を調べた. ・ベクトル値関数に対する静的エネルギー積分が,任意の有界なLipschitz領域上で「正値」となるための,係数に課される十分条件を与えた.現在,ここで得られた条件の必要性について調べている. ・slab領域における弾性波動方程式に関して,詳しいスペクトルの状況を調べた. ・Mathematicaの利用に関する研究として,平面から切り抜いた長方形の帯を互い違いに組んだ細長い円柱に巻きつけて得られるMobiusの帯を,Mathematicaの中で実現した.
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