研究課題/領域番号 |
12640164
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
下村 宏彰 福井大学, 工学部, 教授 (20092827)
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研究分担者 |
保倉 理美 福井大学, 工学部, 助教授 (00191122)
小野田 信春 福井大学, 工学部, 教授 (40169347)
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キーワード | Diffeomorphism Group / Unitary Representation / Quasi-Invariant Measure / Smooth Vector / Regular Representation |
研究概要 |
本年度の成果 Mを滑らかな多様体、Diff_0(M)をM上の微分同相写像の群でその台がcompactなものの全体とする。 (1)Mがcompactなとき。このときはDiff_0(M)は滑らかな微分同相写像の群全体、それをDiff(M)とする、になる。さらにDiff^k(M)をM上のk回微分可能な同相写像の全体とする。これまでDiff^k(M)上にはDiff_0(M)の左平行移動で準不変な確率測度μが存在するとの指摘がShavugulidzeによってなされてきたが、その主張の正当性が確認できた。さらに、これらの結果はDiff^k(M)のある種の部分群にも拡張出来ることが判った。このような拡張可能性を調べておくことは、下記(3)の結果を得るために必要な仕事である。 (2)上記の測度はJacobianの滑らかさをもっていることが示され、それにより、任意のDiff(M)の連続ユニタリ表現にはsmooth vectorが稠密に存在することがわかった。このあたりの手法は、通常の局所compact群のユニタリ表現で使われるものを真似たものであるが、calculusはそれらと比べて大変繁雑である。 (3)さらに、一般のnon compactな多様体に対しても(2)で得られた結果は、当のDiff_0(M)の表現が、ある自然数kにたいするDiff^k(M)にまで連続的に延長できるとの仮定の下に正しいことがわかった。 残された仕事 (4)ここしばらくの仕事として、上記のμから自然に作られる正則表現の既約性、あるいはμのエルゴード性を調べることが残っている。
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