研究分担者 |
矢ヶ崎 達彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40191077)
大倉 弘之 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (80135649)
中岡 明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027920)
岩塚 明 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (40184890)
朝田 衛 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30192462)
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研究概要 |
本年度は,リーマン面の変動させたとき生じるAhlfors-Rauch Type Variational Formulasを高次元複素多様体に拡張することを試みている。擬等角写像の拡張の為ベルトラミテンサーを定義し,フォームのファミリーの正則性の概念を導入してVariational Formulasを得ている。ウェーブレットの研究として,直交M進ウェーブレットの微分可能性に関してHolder指数に対する評価式をフーリエ解析と正値作用素の理論を適用して得,更にこれを用いてHolder指数に対する精密な数値結果を得た。これは従来得られているSobolev空間の意味の滑らかさに関する結果からの帰結と比較してかなり鋭い評価を含むものである。マルコフ過程の研究として,マルコフ過程の収束族に対するDonsker-Varadhan型の大偏差原理をコンパクトな領域の外で消滅させた場合に確立し,その応用としてマルコフ過程の生成作用素の主固有値がそのマルコフ過程の確率法則に関して連続であることの証明を与えた。同相群の研究として,連結2次元多様体Mの同相群のid_Mの連結成分H_X(M)_0からコンパクト多面体XのMへの埋め込みの空間ε(X,M)への自然な制限写像が主バンドルになることを示し,応用として,ε(X,M)がl^2-多様体になることを示した。写像類群の研究として,境界付きの2つの曲面S_1,S_2の写像類群をはりあわせてコンパクトな曲面Sが得られるときの,S_1,S_2,Sの写像類群の「(重み)フィルターづけ」のcompatibilityを示した。シュレーディンガー作用素の研究としてvon Neumann-Wiener型のポテンシャルを持つシュレーディンガー作用素の正の固有値の非存在とポテンシャル係数との関連性および,一般固有関数の増大度について論じ,又,シュレーディンガー作用素の状態集積測度を適切な境界条件を持つ有界領域に制限された作用素の固有関数を用いる方法と全空間での作用素のスペクトル射影を用いる方法の2方法で定義し,この定義が一致する十分条件を与え,ディリクレとノイマンの境界条件でそれを検証した。
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