研究分担者 |
柳原 宏 山口大学, 工学部, 助教授 (30200538)
増本 誠 山口大学, 理学部, 助教授 (50173761)
三好 哲彦 山口大学, 理学部, 教授 (60040101)
大渕 朗 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (10211111)
本間 正明 神奈川大学, 工学部, 教授 (80145523)
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研究概要 |
本研究では閉リーマン面論における中心的課題のひとつである,有理型函数の存在性を介しての閉リーマン面の分類問題に関する研究を行った.主な研究成果は以下の3点である. 1.n次のFermat曲線によって表現される閉リーマン面は6n^2個の自己等角写像をもつが,そのうち位数2の自己等角写像の不動点はWeierstrass点になる.その重さについてTowseは下からの評価を与えたが,我々はnが14以下の場合についてはその評価が最良であることを示した. 2.n次のFermat曲線の位数nの自己等角写像の不動点は3n個存在し,それらは全変曲点になる.逆にnが5以上ならば3n個の全変曲点をもつn次非特異平面曲線はFermat曲線に限ると予想されている.本研究では準備段階としていくつかの条件下でこの問題を解いた.すなわち: (1)n+1個の全変曲点が存在しそのうちのn個が一直線にあるようなn次非特異平面曲線はFermat曲線になることを証明した. (2)位数が5以上の自己等角写像をもつn次非特異平面曲線が3n個の全変曲点をもてば,それはFermat曲線になることを証明した. 3.誤り訂正符号理論のうちの代数幾何符号に関連して,射影空間内の点の配列に関して研究した.位数qの体上の射影空間内に点集合を与え,さらにその集合と超平面との交点の個数に条件を付してその集合が2つの部分空間の合併であることを示した.これは重み多項式に関連した問題でHomma-Kim-Yooの結果の拡張になっている.
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