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2001 年度 実績報告書

Hyperfunction Quantum Field Theory の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640181
研究機関徳島大学

研究代表者

長町 重昭  徳島大学, 工学部, 教授 (00030784)

キーワード場の量子論 / 超関数 / 作用素環
研究概要

Hyperfunction Quantum Field Theory (HFQFT)は筆者達によって1976年に作られたもので,公理論的場の量子論と言われているものの定式化に,これまで用いられてきたSchwartzのtempered distribut ionの理論の代わりに佐藤のFourier hyperfunctionの理論を用いるものである。
場の理論の定式化には関数概念の一般化である一般(化された)関数を用いなければならないし,場の理論における重要な概念である局所性を定式化するためには,そこに用いられる一般関数は局所性を持たねばならない。佐藤のhyperfunctionは局所性を持つ一般関数の中で最も一般なものであるのでHFQFTは局所性に関しては最も一般な公理系を持つものである。
今年度は3つの論文が印刷された。(1)ではBisognano-Wichmannの議論が解析関数の解析接続とその境界値の議論であることに着目し,それがhyperfunctionの理論の枠内でも議論できることを示した。そのことを用いてHFQFTにおいては局所化された試料関数がないにもかかわらず,局所化された観測量の作る代数が定義されるというおもしろい結果が得られた。
(2)と(3)はいわゆる核定理に関するものである。複線形汎関数の台に制限があれば,それの決める線形汎関数の台がどの様な制限を受けるかを問題にしたもので応用上有用なものである。
(2)は解析関数の性質を用いて研究したものであり(3)は抽象的な核型空間とそれに対する核定理を用いて関数解析の手法で研究したものである。
9月15日から10月7日までダーバン大学のBruening教授が徳島大学に滞在されたのでultra-hyperfunctionを用いた非局所場の理論の構成について議論を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Nagamachi, E.Bruening: "Hyperfunction quantum field theory : Analytic structure, modular aspects, and local observable algebras"Journal of Mathematical Physics. Vol.42 No.1. 99-129 (2001)

  • [文献書誌] T.Nishimura, S.Nagamachi: "Support and Kernel theorem for Fourier hyperfunctions"Osaka Journal of Mathematics. Vol.38 No.3. 667-680 (2001)

  • [文献書誌] E.Bruening, S.Nagamachi: "Kernel Theorem for Fourier Hyperfunctions"Journal of Mathematics, The University of Tokushima. Vol.35. 57-64 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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