研究概要 |
本年度の研究実績の第一は次のとおりである.重点的に研究したのは概収束のcontrol関数に関するものである.LebesgueのL^p空間やOrlicz空間,更にLorentz空間を拡張して一般化したBanach function spaceの概要を更に拡張してmodular function spaceの概念を導入した。このmodular function spaceに属する関数例{f_n(x);n【greater than or equal】1}が関数f(x)に収束するときのcontrol functionを決定する事ができた。この研究の中では絶対連続F-normの概念が重要な役割を果たしている。この研究成果は論文「Modular function space and control function of almost everywhere convergence」としてまとめCommentationes Mathematicae(Poznan Poland)41(2001)に掲載された.第二の研究成果はHarby-Littlewoodの最大値関数に関するものである.すでにいくつかの論文の中でその成果を発表してきた。本年度はその応用と更なる発展を試みた。荷重逆不等式を確立することができた。結果は論文としてまとめ,現在ハンガリーの学術雑誌Acta Math. Hungaricaに投稿中である.また,分担者の安井は幾何学への応用の立場から,コンパクト可微分多様体から可微分多様体への埋め込みの存在のため障害の研究及び、上記の障害の可微分多様体への埋め込みの同境論的研究への拡張の研究で成果をあげた。又、森は正規順序統計量の積率計算においてガウス積分公式の有効性を中心に研究した。家本は非可算順序数のn個の有限個の積の部分空間がstationaryであることを定義し,stationaryな部分空間上の実数値連続関数が,小さい部分集合を除いて、高々n! 個の値しか取らないことを示した。
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