研究分担者 |
福田 拓生 日本大学, 文理学部, 教授 (00009599)
渡辺 敬一 日本大学, 文理学部, 教授 (10087083)
黒田 耕嗣 日本大学, 文理学部, 教授 (50153416)
山浦 義彦 日本大学, 文理学部, 助教授 (90255597)
鈴木 理 日本大学, 文理学部, 教授 (10096844)
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研究概要 |
力学系のエルゴード性は対応するPerron-Frobenius作用素のスペクトルによって特徴づけられることが知られている。この作用素はコンパクトでないことから一般論が適用できない。これまでに研究代表者は,変換の性質を用いて確率論的手法である母関数の再生方程式を構成することで,Perron-Frobenius作用素のスペクトルを求める方法を,1次元の2回連続微分関数や高次元のpiecewise linear変換によって定まる力学系のエルゴード性を研究してきた. 今回はその理論を拡張して,1次元カントール集合のHoausdorff次元を与える方法を求め、さらにその上の力学系のエルゴード性を研究した(論文1)、一方で1次元の混合的な力学系はベルヌーイ型であることが知られていてそのことから多重混合性が成り立つ,この多重混合性について,Perron-Frobenius作用素のスペクトルを用いて,収束のオーダーを与えた(論文2).現在この方法を用いて力学系から作られるランダム・ウォークがBrown運動に収束することを証明すべく研究中である.このことはMarkoo型であればこれまでにも知られているが一般の1次元力学系ではしられていない.
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