研究概要 |
1.2階劣線形楕円型偏微分方程式のnodal solutionの存在と一意性についての定性的研究を行った.n次元単位球において、各自然数kに対して,ちょうどk個の零点を持つ球対称解の存在と一意性が成り立つための非線形項に対する必要十分条件が得られた.この結果により,楕円型偏微分方程式の球対称解が零点の個数によって一意に決定される事が分かった. 2.劣線形楕円型偏微分方程式をn次元単位球の内部で考察する.この方程式の解で,n次直交群の閉部分群Gが作用するときに不変なものをG不変解と呼ぶ.球対称解はG不変解である.ここでは逆の問題について考察し,次のことが示された.G不変であり,かつ球対称でない解が存在するための必要十分条件は,Gが単位球面上で推移的でないことである. 今年度はこれらの研究成果をまとめて数学雑誌に投稿し、また多くの研究集会において発表した. 投稿雑誌 Nonlinear Analysis, T. M. A. 44 (No.7) (2001) 845-896, R. Kajikiya Nonlinear Analysis, T. M. A. 47 (No.6) (2001) 3759-3770, R. Kajikiya Advances in Differential Equations,6 (No.11) (2001),1317-1346,R. Kajikiya Topological Methods in Nonlinear Analysis, To appear, R. Kajikiya Journal of Differential Equations, To appear, R. Kajikiya 研究集会発表 Topological Methods in Nonlinear Analysis 2001ベドレボ(ポーランド) 6月18日-23日 研究集会「非線型解析学のこれまでとこれから」千葉大学 9月4日-6日 日本数学会 関数方程式論 特別講演 九州大学 10月3日-6日
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