研究概要 |
記号力学系(サブシフトとも呼ばれる)は,グラフや非頁行列から定義されるマルコフシフトやソヒックシフトをはじめ位相力学系の基本的な例を豊富に含んでいる重要な研究対象である。本研究においては,C^*-環論的手法を用いて記号力学系を研究した。具体的な成果としては,C^*-環のEX+群で定義されるサブシフトのBowen-Franks群がflow-egguivalenceの下で不変な量であることが,C^*-環的手法を用いて証明された(K-Thecivy 23(2001)67-104)。またサブシフトの表現をC^*-環の中に現れるAF環の中のBratteli図形の中に見出し,それをλ-graph systemと名付け,そのλ-graph systemをサブシフトやシャノングラフとの関係をW.Kriegerと共同で研究した(J. Math. Soc. Japanに発表)。さらに,そのλ-graph systemからC^*-環を構成する方法を新たに提出し,プレプリント「C^*-algebras associated with presentations of subshsfts」にまとめた(投稿中)。これらの研究成果を邦文雑誌「数学」にまとめ,その英語を「Sugaku Expusitions」に発表予定である。
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