研究課題/領域番号 |
12640205
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
菊地 光嗣 静岡大学, 工学部, 教授 (50195202)
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研究分担者 |
久保 英夫 静岡大学, 工学部, 助教授 (50283346)
清水 扇丈 静岡大学, 工学部, 助教授 (50273165)
根来 彬 静岡大学, 工学部, 教授 (80021947)
太田 雅人 静岡大学, 工学部, 助教授 (00291394)
星賀 彰 静岡大学, 工学部, 助教授 (60261400)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | 変分問題 / 非線形偏微分方程式 / 幾何学的測度論 |
研究概要 |
本件は主に以下の点を解明するために計画された研究であった。1.非線形弾性体の変形問題などに対する勾配流の構成 2.勾配流の方程式の解の分岐現象 3.弾性体の変形問題および極小局面の問題に対応する双曲型方程式 4.離散的勾配流の方法のシュレディンガー方程式への応用 5.離散的勾配流の方法と爆発解との関係。本研究の第1年目は4年に一度開催される世界非線形解析学者会議(World Congress of Nonlinear Analysts)の開催年であったので研究代表者菊地の他、分担者の太田もこの研究集会に参加し最先端の情報を収集した。第2年目は国際研究集会Czechoslovak International Conference on Differential Equations and Their Applicationsの開催年であったので研究代表者菊地が参加し成果発表及び情報収集を行った。これらのほかにも研究代表者菊地及び各分担者が国内外の研究集会に参加し研究に必要な情報を収集した。その結果以下のような研究成果を得ることができた。まず上に挙げた目的の内特に目覚ましい進展があったのは1と3に関してである。1に関する成果としては準凸な汎函数がある種の下からの評価式を満たす場合に勾配流が構成できることがわかった。さらに方程式の形に多くの制限が残されているが下からの評価式を仮定しない場合にも勾配流が構成できる場合があることがわかった。3に関する成果としては対応するディリクレ境界条件が従来の弱定式化(トレースが0)よりもさらに弱くしないといけないことがわかった。この結果は直接変分法の結果をそのまま発展方程式の研究に応用するという当該研究の特徴をふまえたものである。このほか4に関しても若干の所見を得ることができた。2と5に関しては今後の発展の可能性は見いだせたが今回の研究期間内には理論と呼べる形まではまとめることができなかった。これらについては今後の研究に期待するところである。
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