研究課題/領域番号 |
12640216
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
中神 祥臣 日本女子大学, 理学部, 教授 (70091246)
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研究分担者 |
山之内 毅彦 北海道大学, 理学研究科, 助教授 (30241293)
黒瀬 秀樹 福岡大学, 理学部, 教授 (00161795)
藤井 一幸 横浜市立大学, 理学部, 教授 (00128084)
峰村 勝弘 日本女子大学, 理学部, 教授 (20060684)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 作用素環 / von Neumann環 / C^*環 / 量子群 / 局所コンパクト量子群 / 双対性 / 乗法的ユニタリ / 冨田-竹崎理論 |
研究概要 |
局所コンパクト群の量子化をC^*環の枠組みで定式化するという問題にWoronowicz,増田とともに取り組み始めてから既に6年を越える歳月が流れた。大きな枠組みはこの問題を取り組んだ時点でほぼ見通すことができ、「荷重付きHopf C^*環」という名称でその成果の一部は発表していたが、細部で発生した多くの技術的な問題の解決と、論文として纏めるときの内容の充実度を高めるために十分に時間をかけた。この間にわれわれが提唱した概念の類似物がKustermann and Vaesにより「局所コンパクト量子群」という名称で発表され、われわれはその後塵を拝することになったが、方法論の斬新さ、見かけ上の定義の違い、内容の充実度などを考えれば、十分に発表する価値があるものと考えられ、論文を完成させることにした。これらの成果はいずれも10年程前にわれわれが「Woronowicz環」という名称でvon Neumann環の枠組みで定式化した概念のC^*版であるが、これらの理論に共通する問題点は、古典論と違ってHaar荷重の存在を仮定している点である。そこで、今後はこの点を最重要課題として研究を進めて行きたい。 荷重付きHopf C^*環論の基礎理論の完成に伴って、幾つかやり残した問題の1つの、量子群の双対対象の解析がある。古典論でもこの辺りの研究は進んでいないが、非可換論の骨格に触れる部分とも思われるので、せめて古典論でわかっている範囲に対応する部分の様子を調べることにし、手始めに量子群における従順性の考察を行った。その結果、古典論と違い従順性には2通りの定義が考えられること、また離散量子群と核型C^*環との関係がKac環の場合と違いそうな様子などがわかってきた。
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