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2000 年度 実績報告書

リーマン多様体の収束とラプラス作用素

研究課題

研究課題/領域番号 12640218
研究機関大阪市立大学

研究代表者

加須栄 篤  大阪市立大学, 理学部, 教授 (40152657)

研究分担者 久村 裕憲  静岡大学, 理学部, 講師 (30283336)
橋本 義武  大阪市立大学, 理学部, 助教授 (20271182)
加藤 信  大阪市立大学, 理学部, 助教授 (10243354)
キーワードリーマン多様体 / グロモフハウスドルフ収束 / スペクトル収束 / ディリクレ空間 / ポアンカレ不等式
研究概要

リーマン多様体は、リーマン距離をもつ距離空間であると同時にリーマン測度とエネルギー形式によって定まる正則ディリクレ空間である。後者の視点から研究代表者と分担者久村憲裕氏との共同研究で導入されたスペクトル収束の概念を中心に研究した。以下成果を要約する。(1)スペクトル収束は,エネルギー形式の一種のガンマ収束の形で表現できる(2)スペクトル収束はグロモフ-ハウスドルフ距離を"dominate"する.具体的には,極限空間のリプシッツ関数のエネルギー測度は絶対連続で,その密度関数は局所リプシッツ定数を越えることはない.さらに測地球体のある種の単調性と測度ポアンカレ不等式の一様成立の下に,局所リプシッツ定数自身,密度関数の定数倍によって評価され,従ってエネルギー形式から決まる測地的距離と極限の距離は同値なリプシッツクラスを定める.言い換えると,このようなクラスは,スペクトル収束そしてグロモフ-ハウスドルフ収束位相いずれに関してもある意味で閉じている.(3)局所スペクトル収束の成立,および開集合上のラプラス方程式の解-境界条件を満たす調和関数-の収束が成立する.(4)非正の曲率を持つ完備多様体をターゲットとする写像空間とそのエネルギースペクトルの連続性および調和写像の収束が成り立つ.これらの応用として、アルバネーゼトーラスおよびアルバネーゼ写像の連続性を示す.この事実は,極限空間の位相的性質を反映している事実であると期待できる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] A.Kasue: "Convergence of Riemannian manifolds and Laplace operators"Ann.Institut Fourier. (掲載予定).

  • [文献書誌] A.Kasue: "Convergence of Riemannian manifolds,Laplace operators and energy forms"Proc.of the Fifth Pacific Rim Geometry Conf.. (掲載予定). (2001)

  • [文献書誌] S.Kato: "General existence of minimal surfaces of genus zero with catenoidal ends and prescribed flux"Comm.Anal,Geom.. 8. 83-114 (2000)

  • [文献書誌] 加須栄篤: "リーマン幾何学"培風館(近刊). 250 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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