研究分担者 |
田中 真紀子 東京理科大学, 理工学部, 講師 (20255623)
山崎 多恵子 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (60220315)
小林 隆夫 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (90178319)
長澤 壯之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70202223)
牛島 健夫 東京理科大学, 理工学部, 講師 (30339113)
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研究概要 |
今年度は、昨年度に引き続き、立川はポテンシャル項を持つエネルギー汎関数を一般化した汎関数の最小化写像の正則法について研究した。すなわち、リーマン多様体(M^m,g)からリーマン多様体(N^n,h)への写像u:M→NとΩ⊂⊂Mに対して定義される汎関数F(u)=∫f(u,e(u))dμを考え、f:Ω×R_+→R_+に適当な条件を課して、その最小値を与える写像の正則性について研究した。(ただし、e(u)はuのスタンダードなエネルギー密度を表わす。)その結果、f(u,t)に対して、 λ_0t-μ_0|u|^γ【less than or equal】f(u,t)【less than or equal】λ_1t+μ_1|u|^γ b_0【less than or equal】f_t(u,t)=(∂f(u,t))/(∂t)【less than or equal】b_1,|u^2f_i(u,t)|【less than or equal】b_2|u|^τ (ここで、b,λ,μに番号がついたものおよびτは正の定数、さらにγは0<γ<2^*=2m/(m-2)を満たす定数とする。)を課すことにより、部分正則性の結果(特異点集合のHausdorff次元がm-2より小さいという結果)が得られることを示した。さらに、値域側の多様体Nが漸近的に非正曲率である場合に対しては特異点が存在しないことも示した。これは調和写像について知られている結果の自然な拡張になっている。これらの結果の一部は雑誌Nonlinear Analysis 47,Proceedings of the Third World Congress of Nonlinear Analystsに掲載された。 さらに、立川は今年度より本格的に、フィンスラー多様体への調和写像に関して研究を始めた。まず、リーマン多様体間の写像に定義されているエネルギーを拡張し、妥当と思われる定義を与え、そのEuler-Lagrange方程式を求めた。さらに、定義域側の多様体の次元が低い場合等に対して部分正則性の結果を得つつあり、来年度に発表できるであろうというところまで来た。
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