ガンマ線バーストを引き起こした有力候補天体である極超新星SN1998bw、最近の極超新星1999asおよび最も最近のSN 2002apの1)光学的性、2)爆発機構とガンマ線発生機構、3)その起源を明らかにする上で、以下のような新たな結果を得た。 1)まず極超新星1998bWのスペクトルのモデル計算を行ない、観測との比較から、この超新星の爆発エネルギーが普通の超新星の30倍もの大きさであること、爆発した星の質量が、主系列で太陽質量の40倍程度の巨大なものであること、鉄の生成量が、太陽質量の0.5倍程度という普通の超新星の7倍もの量であることを明らかにした。 2)超新星SN 1999asは、さらに大規模な爆発であり、そのエネルギーは、通常の超新星の30倍以上の大きさであり、その親星は、太陽質量の50倍以上という大質量星であった。特に鉄の生成量が、太陽質量の4倍程度と、SN1998bwのさらに8倍にもなることを導いた。 3)一方、SN 2002apの爆発は、上記2例より小規模である。生成された^<56>Niの質量は、太陽質量の0.1倍と、普通の超新星と同程度である。この超新星の親星の質量は、太陽質量の25倍程度という、普通の大質量星である。しかし、爆発エネルギーは、5x10^<51>エルグと通常の超新星の5倍程度で、この超新星が「極超新星」であることを示している。このように、SN 2002apは、通常の超新星と極超新星の中間に位置している。このような中間型の極超新星の発見は初めてであり、ガンマ線バーストと極超新星の関連の研究に新たな興味深いデータを提供したことになる。
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