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2001 年度 実績報告書

太陽フレアの粒子加速と磁場構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640240
研究機関宇宙科学研究所

研究代表者

坂尾 太郎  宇宙科学研究所, 共通基礎研究系, 助教授 (00225781)

研究分担者 永田 伸一  宇宙科学研究所, 共通基礎研究系, COE研究員
松崎 恵一  宇宙科学研究所, 宇宙科学企画情報解析センター, 助手 (20321565)
小杉 健郎  宇宙科学研究所, 共通基礎研究系研究系, 教授 (70107473)
鹿野 良平  国立天文台, 太陽物理学研究系, 助手 (70321586)
増田 智  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (10262916)
キーワード太陽フレア / 粒子加速 / 硬X線放射 / 磁場構造
研究概要

太陽観測衛星「ようこう」に搭載された硬X線望遠鏡(HXT)を用いて、フレアを起こしている磁気ループの足元に対応する硬X線源の位置の時間変化を追うことで、フレアを引き起こすコロナ中の磁場構造とその中で進行する粒子加速のようすを探っている。特に2000年7月14日に発生した大規模な太陽フレアは、「ようこう」衛星だけでなく、米国のTRACE衛星でも良好な観測データが得られ、解析を重点的に進めている。このフレアでは、これまで「2つ目玉」と考えられてきた非熱的(30keV以上)な硬X線源が、Hα線で観測されるのと同様な、磁気中性線の両側に位置する2本の細長い帯状(リボン)を示しており、単一の磁気ループではなく、大規模な磁気アーケード構造がフレアのエネルギー解放に関わっていることを示唆している。また、このリボン内の硬X線源の強度分布の時間変化や、エネルギースペクトルの空間分布を調べ、フレアの進行にともなってフレアにあずかるアーケードの磁気シアーが減少していくこと、リボンの外縁部ほど硬いスペクトルを示すこと、など粒子加速メカニズムを解明する手がかりとなる観測事実を得た。
また、HXTで観測された硬X線像と、京都大学飛弾天文台で観測された高空間分解能のHα画像データ等との詳しい比較も精力的に進めており、フレアに関わる磁場構造中での粒子加速の進行過程と磁気エネルギーの解放メカニズムを継続して探っている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 坂尾太郎: "太陽フレアにおける粒子加速メカニズム"平成12年度宇宙放射線シンポジウム太陽活動現象と地球(宇宙科学研究所). 57-61 (2001)

  • [文献書誌] Somov, B., Kosugi, T., 他7名: "Collisionless Reconnection in the Structure and Dynamics of Active Regions"Proc. IAU Symposium 203. 558-561 (2001)

  • [文献書誌] Masuda, S., Kosugi, T., 他1名: "A Hard X-ray Two-Ribbon Flare Observed with Yohkoh/HXT"Solar Physics. 204. 55-67 (2001)

  • [文献書誌] Masuda, S.: "Hard X-ray Solar Flares Revealed with Yohkoh HXT-A Review"COSPAR Colloquia Series. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] Asai, A., Masuda, S., 他5名: "Fine Structure inside Flare Ribbons and its Temporal Evolution"COSPAR Colloquia Series. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] Aschwanden, M., Sakao, T., 他3名: "Electron Trapping and Precipitation in Asymmetric Solar Flare Loops"Proc. IAU Symposium 195. 375 (2000)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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