太陽系以外の惑星系として最初に発見されたνアンドロメダ惑星系は、外側の2個の惑星の近点が連動することによって安定化されている。この近点の連動は永年共鳴ではないことを、線形の永年摂動を用いて示した。すなわち系の独立な2個の固有値のうち、ひとつの固有値に対応する振幅がどちらの惑星についても最大となるとき近点の連動がおこるのである。 2惑星系について近点の連動が起こる軌道要素を離心率と近点経度の差(Δω)空間で求め、その安定性を調べた。近点の連動が起こるとき近点経度の差は0度または180度のまわりを秤動し、離心率も同期して変動する。秤動の振幅が大きくなると、離心率の変化が大きくなり、軌道は不安定となる。180度のまわりの秤動では、内側の惑星の遠点と外側の惑星の近点が接近し軌道は不安定となる。
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