• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

歳差・章動の数値理論に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640245
研究機関国立天文台

研究代表者

福島 登志夫  国立天文台, 天文情報公開センター, 教授 (70231735)

キーワード歳差 / 章動 / VLBI / 巨大地震 / 自由コア章動 / 数値的畳み込み / 非回転原点 / 非剛体効果
研究概要

地球自転の永年的運動である歳差の理論に関して、国際天文学連合(IAU)の正式理論であるIAU1976歳差公式(Lieske et al.1976)を含む既存の研究について総括した。次に、VLBIによる最近20年の観測データに適合するようIAU1976歳差公式を修正することを試みたが、同公式が仮定する元期(2000年)での平均赤道座標系とIAU公式座標系(ICRF)との一致が実現していないことから、元期付近で大きな差異が生じるため、このアプローチがうまく働かないことを確認した。この不具合は章動理論(たとえばIAU1980章動理論)の不正確さに起因するものではなく、実際、昨年度に得られた最新の章動理論SF2001(Shirai & Fukushima2001)を用いても同様の結果が得られた。
この問題点を解決するために、williams(1994)が提唱した3-1-3-1回転行列による歳差表現を、任意の座標系に対して拡張し、基本となる4つの歳差角を定めた。このうち、黄道面を規定する2つの角度については、最新の月惑星暦DE405を用いて地球・月重心の日心軌道角運動量ベクトルを調和分解することにより、その永年項すなわち惑星歳差を時間の4次多項式として求めた(Harada and Fukushima 2003)。赤道面を規定する残りの2つの角度について、その永年的運動すなわち日月歳差を、SF2001章動理論および上記の惑星歳差公式と組み合わせた結果、上記のVLBI観測データを忠実に再現するように、最適な次数の時間の多項式として求めた。両者の歳差公式を併せることにより、IAU1976歳差公式の次の世代の公式として新しい歳差公式を決定した(Fukushima 2003)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Fukushima: "New Precession Formula"Astronomical Journal. July(印刷中). (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi