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2000 年度 実績報告書

コライダーにおけるトップクォークの物理

研究課題

研究課題/領域番号 12640248
研究機関東北大学

研究代表者

日笠 健一  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20208739)

研究分担者 山田 洋一  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00281965)
キーワードトップクォーク / 超対称性 / コライダー / ヒッグス粒子 / QCD / くりこみ / 中性カレント
研究概要

1.トップクォークの超対称パートナーであるスカラートップは他のスカラークォークに比べて質量が軽くなる可能性が高い。特にスカラートップの質量が200GeV程度以下の場合は,テバトロンや電子・陽電子リニアコライダーにおいて十分大きな生成断面積を持つが,この質量領域ではスカラートップはトップクォークに崩壊できない。この場合の崩壊モードで特に興味深いのは,中性カレントによってチャームクォークとニュートラリーノに崩壊するモードである。超重力模型では,この相互作用はもともとは0であるが,くりこみの効果で誘起される。これを超対称標準理論のくりこみ群方程式を解くことによって計算し,そのパラメタ依存性を調べた。真空期待値の比を表すパラメタtanβが大きい場合には,この効果は比較的大きくなり,この崩壊モードが主要モードになる領域があることが示された。
2.スカラートップの質量がトップより小さいと,テバトロンで対生成されるが,それがチャージノに崩壊する場合,トップ対生成の終状態に近い終状態を与えるため識別は容易ではない。スカラートップの事象を選択するための運動学的な判断基準を開発した。
3.Rパリティが破れている超対称模型においては,新しいトップクォークの相互作用が存在し,それによる崩壊が可能になる。テバトロンやLHCにおいてこの崩壊が観測できるかどうかを検討した。また,高次で引き起こされる崩壊であるチャームクォークとヒッグスボソンへの崩壊モードの計算を行った。
4.ヒッグス粒子がクォークやスカラークォークに崩壊するモードに対するQCD補正はかなり大きいことが知られているが,最低次のパラメータとしてうまい量を選ぶことによって,補正を小さくでき,摂動展開の有効性が増すことがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Eberl: "Improved SUSY QCD corrections to Higgs boson decays into quarts and squarks"Physical Review D. 62. 055006 (2000)

  • [文献書誌] S.Komine: "Low scale anomalous U(1) and decoupling solution to supersymmetric flavor problem"Physics Letters B. 481. 67-73 (2000)

  • [文献書誌] J.M.Yang: "Searching for a stop pair sample from top counting experiments at hadron colliders"Physical Review D. 62. 115002 (2000)

  • [文献書誌] K.J.Abraham: "Probing R parity violating top quark decays at hadrow colliders"Physical Review D. 63. 034001 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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