研究課題/領域番号 |
12640271
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
味村 周平 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10273575)
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研究分担者 |
坂口 篤志 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70205730)
岸本 忠史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90134808)
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キーワード | ストレンジネス / 弱相互作用 / トリガー検出器 |
研究概要 |
本研究では、大阪大学核物理センターで行うpn->PΛ反応測定実験で用いるトリガー検出器系の開発を行う。Λ粒子の崩壊で放出される負電荷π中間子がこの反応の信号となる。そのため、負電荷π中間子を効率良く検出し、バックグラウンドである陽子など正電荷を持つ粒子をトリガー段階で除去する工夫が必要である。平成11年度に行われたテスト実験では、磁場のない状態で主に中性子起源のバックグラウンドについて調査した。そのデータ解析を今年度にかけて行い、検出器系の最終的な設計を終了した(国際会議「Hypernuclear and Strange Particle Physics」(2000年10月イタリア)において口頭発表)。この設計を基に検出器系の製作を全体の1/4に相当する部分を行った。本実験では、検出器系は全て磁場中に置かれる。磁場による粒子軌跡の曲がりにより更にバックグラウンドを除去できるよう設計されており、最終的な検出器系の性能を評価するため、磁石を用いたテスト実験を平成13年4月に計画中である。ビームラインの整備、ソレノイド磁石の設置等は全て終了した。特にビームラインはpn->PΛ反応測定実験専用のものを新たに建設した。外側プラスチック検出器に対しては、磁場中で検出器が使える様に本科研費で購入した光電子増倍管を装着した。また、内側プラスチック検出器に対しては、空間的制約のため、光ファイバーによる読み出しを行う。その開発は終了し、平成13年3月の物理学会で成果を発表する。 4月に行うテスト実験により、磁場中での(つまり本実験での条件で)検出器系の性能評価を行い、そのデータ解析により、検出器系の設計を修正し、平成13年度秋に予定している本実験に向けて検出器系全体の製作を行う。
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