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2000 年度 実績報告書

高密度・急冷過程でのハドロン場の理論

研究課題

研究課題/領域番号 12640285
研究機関東京都立大学

研究代表者

南方 久和  東京都立大学, 理学研究科, 教授 (00112475)

研究分担者 廣岡 秀明  北里大学, 一般教育基礎科学センター, 講師 (60296522)
キーワード有限密度相転移 / 非平衡相転移 / 誤ったカイラル軸方向の凝縮 / クーパー対凝縮 / カラー超伝導 / パラメーター共鳴 / 二体相関 / ドメイン構造
研究概要

(1)DCCに関連した課題:
Rajagopal-Wilczckによる数値シミュレーションで示された長波長モードの増幅機構についてのパラメーター共鳴仮説を提案し、この検証を以下のように行った。これまでの我々の研究によって得られている非線形効果および散逸効果を無視した定式化を用いて、期待される運動量領域にパラメーター共鳴が起こることで、パイ中間子の1体分布が増幅されることを数値的に確かめた。さらに有効ハミルトニアンを導出し、系の量子状態が超伝導で馴染みのあるBCSタイプのスクィーズド状態であることを導いた。またパイオンの相関関数を計算し、パラメーター共鳴機構の特徴としての特異な構造をもった2体相関をもつこと、この特徴的振るまいが実験的なDCC探索において重要な役割を演じる可能性を指摘した。さらにRajagopal-Wilczekの計算機シミュレーションによる長波長モードの成長率と比較し、同じ程度の振幅の増幅が起こっていることを確かめ、パラメーター共鳴機構仮説により、長時間の増幅の説明の可能性を示唆することができた。
(2)クーパー対凝縮を示す系の物理に関連した課題:
相対論的不変な漸近的自由な2次元の場の理論において、クーパー対凝縮がローレンツ不変性を破る形で起きるのかどうかという問いに答えるために、この問いに対する解答が出せるようなしかるべき性質をもったGross-NeveuおよびThirring両相互作用をもつ2次元理論を定式化し、基底状態の構造を明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Minakata and H.Nunokawa: "Inverted Hierarchy of Neutrino Masses Disfavored by Supernova 1987A"Physics Letters B.. to be published.

  • [文献書誌] H.Hiro-Oka and H.Minakata: "Dynamical Pion Production via Parametric Resonance from Disoriented Chiral Condensate"Physical Review C. 61. 044903 (2000)

  • [文献書誌] H.Minakata and H.Nunokawa: "Measuring Leptonic CP Violation by Low Energy Neutrino Oscillation Experiments"Physics Letters B. 495. 369-377 (2000)

  • [文献書誌] A.Chodos,F.Cooper,W.Mao H.Minakata,and A.Singh: "Two-Dimensional Model with Chiral Condensate and Cooper Pairs having QCD-like Phase Structure"Physical Review D. 61. 045011 (2000)

  • [文献書誌] 浅川正之,南方久和: "カイラル対称性の破れによるドメイン構造(解説)"日本物理学会誌. 55. 263-272 (2000)

  • [文献書誌] A.Chodos,N.Kitazawa,H.Minakata and C.M.Sommerfield(ed.): "Dynamics of Gauge Fields : TMU-Yale Symposium"Universal Academy Press. 407 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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