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2001 年度 実績報告書

電子間有効相互作用の量子ドットへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 12640291
研究機関上智大学

研究代表者

高柳 和雄  上智大学, 理工学部, 教授 (30183859)

研究分担者 清水 清孝  上智大学, 理工学部, 教授 (00143363)
キーワード電子間有効相互作用 / 近距離相関 / 量子ドット
研究概要

今年度は、2次元電子系がフェルミ流体と考えられるすべての電子密度において、2次元電子系における近距離相関の効果を、多重散乱プロセスを足しあげるという方法で、使いやすい密度の関数としての有効相互作用の形であらわすことに成功した。具体的には、数値計算で求まったg-行列をseparable近似及び、密度行列の展開という方法を用いて、Skyrme型の有効ポテンシャルの形にフィットした。実際のg-行列には非常に強い非局所性があるが、その結果として、s-波に比べて、運動量に依存するp-波の相互作用が低密度領域ではかなり強い事がわかった。また、この計算を、スピン空間で偏極した系に対しても行い、スピンに依存する有効相互作用も求めた。
次に、2次元の有限系である量子ドットに対しては、上で求めた有効相互作用をもちいて、Brueckner-Hartree-Fock(BHF)計算をおこなうことにより、基底状態の性質に対する近距離相関の効果を調べた。その結果を、HF、LDA、量子モンテカルロ計算の結果と比較すると、まず、電子の密度分布は、BHF、LDAはHFに比べて量子モンテカルロ計算の結果をかなりよく再現することがわかり、電子間の近距離相関の重要性が示せた。しかし、1粒子状態のエネルギースペクトルをHFと比較してみると、BHFではフェルミ面でのギャップが大きく、LDAではエネルギースペクトルがかなり平らになっている、という相違点が見られた。これにより励起状態の記述に差が出てくると考えられるので、現在はこの点の解明を目指した研究を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M. Furuichi, K. Shimizu, S. Takeuchi: "Description of SU(3) Octet and Decuplet Baryons"Physical Review. C65. 025201-025207 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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