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2000 年度 実績報告書

フェルミオン質量と世代構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12640295
研究機関愛知大学

研究代表者

坂東 昌子  愛知大学, 法学部, 教授 (20025365)

キーワード世代の階層性 / Fermion / 質量混合 / 統一模型 / E6 / 大気ニュートリノ / M理論 / 超弦理論
研究概要

素粒子物理学の21世紀の課題は、フェルミオンに見られる世代構造の起源を解明する事である。この視点に立って、ニュートリノ、高次元理論、アノマラスU(1)などの側面から世代構造を検討した。
(1)申請者は、この謎を解く鍵が、大気ニュートリノ振動から得られた大きなニュートリノ混合角の存在であると考え、統一模型の枠組みの中でのパラレルでない世代構造を特にE6大統一模型の枠組みの中で検討してきた。さらに、今年6月のSKグループの報告によると、太陽ニュートリノもまた大混合角の可能性が大きくなった。これらの情報を、E6模型などの大統一理論の枠内で、いかに実現できる化などを通じて、さらに世代構造を検討し、その可能性をつめている。
(2)階層構造のなぞを解く可能性の1つは、異次元に広がった素粒子像である。しかし、超弦理論やM理論の枠組みでは従来それはプランクスケールの領域だと考えられていた。しかし、より低いスケールの可能性も最近注目されている。高次元のbrane(膜)の動的構造を検討し、高次元の粒子の運動量保存則の定式化をすすめた。また、時空構造と世代構造の関係を追求してきた。
(3)超弦理論にあらわれるアノマラスU(1)の違いによる世代構造については、ニュートリノを標的にして検討した。最近では、単にフェルミオンの質量だけでなく、いわゆるGUT近辺に現われるスケールの階層性をも説明できることを発見し、現在、精力的にこの枠組みを検討している。
(4)現在組織されているさまざまな研究会を通じて多くの共同研究者と交流し、また成果を論文にまとめた。国際的には、7月のトリエステの国際会議「Physics Beyond 4D」やGrand Sasso(イタリア)での「Dark Matters and Neutrino」、12月の東大での国際会議「NooN」で発表した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Masako Bando Taichiro Kugo,Koichi Yoshioka: "NOVEL RELATIONS BETWEEN LEPTON AND QOARK MIXINGS"Phys.Lett. B483. 163-167 (2000)

  • [文献書誌] M.Bando,T.Kugo K.Yoshioka: "MASS MATRICES IN E (6) UNIFICATION."Prog.Theor.Phys.. 104. 211-236 (2000)

  • [文献書誌] M.Bando.T.Kobayashi T.Noguchi.K.Yoshioka: "YUKAWA HIERARCHY FROM EXTRA DIMENSIONS AND INFRARED FIXED POINTS."Phys.Letters. B480. 187-192 (2000)

  • [文献書誌] M.Bando.T.Kugo T Noguchi.K.Yoshioka: "BRANE FLUCTUATION AND SUPPRESSION OF KALUZA-KLEIN MODE COUPLINGS."Phys.Rev.Letters. 83. 3601-3604 (1999)

  • [文献書誌] M.Bando.and T.Kugo: "NEUTRINO MASSES IN E(6) UNIFICATION"Prog.Theor.Phys.. 101. 1313-1333 (1999)

  • [文献書誌] Masako Bando: "TWISTED FAMILY STRUCTURE AND NEUTRINO LARGE MIXING"Proceedings of Workshop on Neutrinos Oscillations and Their Origin, Fijiyoshida, Japan,11-13 Feb,2000. 350 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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