• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

軟X線磁気カー効果による磁性多層膜の各層個別の磁化を測定する方法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640306
研究機関東北大学

研究代表者

渡辺 誠  東北大学, 科学計測研究所, 教授 (00025397)

研究分担者 羽多野 忠  東北大学, 科学計測研究所, 助手 (90302223)
キーワード磁気旋光 / 磁気カー効果 / 軟X線 / 多層膜偏光子 / 磁性多層膜
研究概要

本研究の目的は、軟X線磁気カー効果の入射角依存性を利用し、磁性多層膜を構成する物質と表面からの順位を特定して各層個別の磁化を測定できる方法を開発することである。
本年度はカー効果測定装置を設計・製作した。これは、磁性多層膜試料に磁場を印加する磁場発生装置、試料支持台、軟X線直線偏光子、および反射光の偏光面の回転や楕円率を測定する回転検光子ユニットからなる。磁場を試料面に平行(縦カー効果)および垂直(極カー効果)に印加することのできる磁場発生装置を永久磁石(サマリウムコバルト)を組み合わせて製作した。また、磁性多層膜の平均的な磁化を求めるために、ファラデー回転の測定もできるようにした。直線偏光の生成および偏光回転の測定には、それぞれ光軸に対して約45°傾けて置いた透過型偏光子と反射型検光子を用いた。それらはAl/YB_6多層膜で、既存のマグネトロンスパッタ装置で製作した。本装置全体を収める既存の試料槽(真空容器)の排気系の増強のため、ターボ分子ポンプを購入した。さらにこれらの装置を分子科学研究所の放射光施設(UVSOR)に持ち込み予備実験を行った。そして、Co薄膜のM_<2,3>吸収端近傍における縦カー回転角とファラデー回転角を測定し、両者からの結論が妥当なものであることを確認した。また、本研究室のレーザープラズマを光源とする反射率計にも取付けられる様にし、S/Nは悪いが実験室でも測定ができるようにした。なお装置に関しては、第7回放射光研究装置国際会議(平成12年8月、ベルリン)で発表した。

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi