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2000 年度 実績報告書

縦型二重量子ドット中の電子の電子間相互作用とダイナミクスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640311
研究機関大阪大学

研究代表者

藤井 研一  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10189988)

研究分担者 小堀 裕己  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90202069)
キーワード二重量子ドット / 電子相互作用 / 遠赤外磁気光吸収
研究概要

今年度は光励起下での縦型二重ドット配列の遠赤外磁気光吸収測定を行った。二重ドット構造はGaAs/AlGaAs変調ドープ量子井戸構造試料を用いることで作成し、遠赤外磁気光吸収測定より二重ドット構造が形成されていることを確認できた。さらに我々の見いだした光誘起による閉じ込めポテンシャルが変化する効果を利用し、縦型二重ドット配列の2つのドットの内、上側のドットの閉じ込めポテンシャルのみを変化させることができた。これによりドット間の距離を変化させ、ドット間の結合の変化に起因する2つの磁気分散曲線を調べ、電子間相互作用の知見を得ることができるが、光照射したでのドット内電子の共鳴ピークのシフトはポテンシャル変化と結合変化によるため、これらの効果を分離する必要がある。このために二重ドット内電子の量子化エネルギー準位などの定量的な情報を得るため、有限要素法による自己無撞着なポテンシャル計算を行った。計算は縦横方向の閉じこめ効果を独立に取り扱うことでおこない、現実の試料に合うように行った。また光照射効果を表面ポテンシャルの減少、AlGaAs層の空乏層の減少として計算に取り込んだ。この計算の結果、空乏層長変化、表面ポテンシャル変化のいづれでも、二層のドットの間隔が変化することが分かった。しかしながら光照射効果として妥当であるのはAlGaAs層の空乏層長の変化であることも分かった。
現在、これまでの計算と実験結果に基づき、より詳細な実験と計算を行いドット間結合の変化とそれによる電子間相互作用変化を測定中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Fujii et al.: "Investigation of the H-hand radiation in GaAs/AlGaAs heterostructure."Physica B. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] K.Fujii et al.: "Far-Infrared Magneto-Optical Absorption of Vertically Aligned Double Dot"Jpn.J.Appl.Phys.. 40 (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] K.Fujii et al.: "Optically tuned coupling of vertically aligned double dot array system"Proceedings of ICPS25. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] 藤井研一 他: "縦型結合ドット配列中の電子状態"信学技術. 100・642. 69-76 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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