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2000 年度 実績報告書

強磁場を利用した炭素系ヘテロナノチューブの構造および電子的特性制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640318
研究機関富山県立大学

研究代表者

横道 治男  富山県立大学, 工学部, 助教授 (30212301)

研究分担者 岸本 直樹  科学技術庁金属材料技術研究所, 精密励起場ステーション, 複合励起場研究ユニットリーダー
キーワード強磁場 / 多層カーボンナノチューブ / 単層カーボンナノチューブ / アーク放電法 / ホットワイヤーCVD法 / 熱CVD法 / 走査型電子顕微鏡 / 透過型電子顕微鏡
研究概要

アーク放電法により10Tまでの強磁場中で多層および単層カーボンナノチューブの合成を行った。合成は石英チャンバーに特注フランジを使用し、Heガス中で、直流アーク電流20Aで行った。アーク放電法による単層ナノチューブの合成には触媒金属が必要であるため、FeとNiを用いた。これらの触媒金属を陽極の炭素棒にあけられた穴に詰め、950℃、10^<-5>Torrの真空中でアニールを行い陽極炭素棒として使用した。得られた陰極堆積物およびすすを走査型電子顕微鏡(SEM)および透過型電子顕微鏡(TEM)により観察を行った。その結果、10Tの磁場中では、空洞の潰れたかつ湾曲した多層ナノチューブが合成された(He圧力400Torr)。また合成時のHeの圧力を変えることにより、多層チューブの収率は無磁場中より増加する可能性のあることが示唆された(He圧力100Torr)。一方単層ナノチューブの場合、無磁場中では周りに生成されるすすの中にのみ合成され、陰極堆積物中には合成されたという報告はない。今回磁場中で合成を行うことにより、初めて陰極堆積物中に単層ナノチューブが合成された。陰極堆積物中に合成された単層ナノチューブは、無磁場中で合成されたものと比較し、その収率が増大し、また径も大きいことがわかった。これらの違いは、磁場によるアークの閉じ込め効果に起因した実質的放電電流の増加により説明可能であることが示唆された。さらにアーク放電法より反応が穏やかで、より磁場の効果が顕著と考えられるホットワイヤーCVD法および熱CVD法によるナノチューブの合成を試みた。ホットワイヤーCVD法では、ナノチューブの合成の前駆体と考えられるナノサイズの粒の生成が確認された。また、熱CVD法では、ナノワイヤーと共にナノチューブも合成された。現在、これらの方法により磁場中でのヘテロナノチューブの合成を試みている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Yokomichi,F.Sakai M.Ichihara,N.Kishimoto: "Attempt to Synthsize Carbon Nanotubes by Hot Wire Chemical Vapor Deposition"Thin Solid Films. (印刷中).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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