研究課題/領域番号 |
12640374
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松川 宏 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20192750)
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研究分担者 |
川口 高明 島根大学, 教育学部, 助教授 (10273913)
多々良 源 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10271529)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 摩擦 / ピン止め / 潤滑 / 電荷密度波 / 磁束格子 / トライボロジー / ナノテクノロジー / ナノマシーン |
研究概要 |
固体界面間の滑り摩擦については古くから多くの研究が行われてきた。近年ではミクロ・ナノスケールの摩擦の研究が始まり、その特異な振る舞いが注目を集めている。界面摩擦に類似の現象は、密度波や超伝導体中の磁束格子のピン止めと運動など、固体内でも観測される。これら多様な系の摩擦現象には多くの共通する性質があるが、個性もある。その物理に関しては基本的な多くの問題が未解決である。 本計画では様々なスケールの界面摩擦をそれぞれのスケールに適したモデルに基づき調べ、摩擦機構の統一的理解、摩擦の普遍性と多様性の解明を図った。 具体的実績を以下に挙げる。 i)滑り面の一方の結晶の原子を固定した2次元モデルにより次のことを明らかにした。 ・外力と運動の方向がずれる場合がある。・乱れが静摩擦力を小さくする場合がある。・運動状態は動的ブラッググラス相と呼ばれる特異な秩序を持つ。・動いていても、速度に垂直な方向には有限の静摩擦力が働く。 ii)介在物のある滑り摩擦の有効モデルをつくり、静摩擦力の特畏な振る舞い、これまでの考えとは逆に介在物の結晶秩序が強まることにより滑りやすくなる現象などを発見した。 iii)グラファイトは摩擦係数の低い良い固体潤滑剤である。グラファイトフレーク-グラファイト基盤間の摩擦のシミュレーションにより、初めてその低摩擦係数を再現し、その機構を明らかにした。また荷重依存性などグラファイトの摩擦力顕微鏡実験の結果を説明することに成功した。 iv)様々な摩擦現象はピン止めのある弾性体モデルにより表すことが可能だが、そこでは塑性変形の効果が無視される。塑性変形の効果を取り入れたモデルの詳細な解析により、その特異な振る癖いとその機構を初めて明らかにした。
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