研究概要 |
今年度の主な成果は五つある。 1.組み合わせR行列の因子化 結晶基底のテンソル積の同型を与える組み合わせR行列が、ある条件下でワイル群演算子に因子化する事を証明し、ソリトンセルオートマトン(SCA)に応用した。(幡山五郎、高木太一郎氏との共同研究) 2.SCAの散乱規則 結晶基底により構成されるSCAにおいて、ソリトンの散乱規則が組み合わせR行列に一致する事を全ての非例外型アフィンリー環で証明した。(幡山五郎、尾角正人、高木太一郎、山田泰彦氏との共同研究) 3.1次元状態和のフェルミオン的公式 ねじれ型も含む全てのアフィンリー環について有限次元既約表現の結晶基底の存在や性質、非一様パスの1次元状態和のフェルミオン的公式を予想した。(幡山五郎、尾角正人、高木太一郎、坪井禅吾氏との協同研究) 4.組み合わせR行列 A^<(2)>_<2n>,B^<(1)>_n,D^<(1)>_n,D^<(2)>_<n+1>、の組み合わせR行列に対し、挿入アルゴリズムに基づく明示的構成法を与えた。(幡山五郎、尾角正人、高木太一郎氏との共同研究) 5.q=0のベーテ方程式と組み合わせ論的完全性 q=0におけるベーテ方程式の解の個数をストリング仮説に基づいて数え上げる明示公式を一般の非ねじれ型アフィンリー環の場合に提唱した。(中西知樹氏との共同研究)
|