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2000 年度 実績報告書

長周期表面波を用いた地震波異方性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640409
研究機関岡山大学

研究代表者

小田 仁  岡山大学, 理学部, 教授 (50127552)

キーワード地震波異方性 / quasi-Love波 / 表面波 / 選択配向 / 正規モード / 理論波形
研究概要

上部マントルの地震波異方性はマントルを構成するオリビンの選択配向によると考えられている。本研究では,上部マントルの地震波異方性の地域的変化が表面波に及ぼす影響を,理論波形を合成して調べた。異方性地球モデルとしては,球対称の等方体地球モデルの上部マントルに六方対称の異方性を仮定し,その対称軸(c軸)が地表と平行に分布するとした。また,異方性だけの影響を吟味するため,地震波速度の横方向の不均質性,地球の自転・楕円性の影響は無視した。表面波の合成には,地震波の減衰を考慮した正規モード重ね合せ法を採用した。異方性の地域的な変化については,対称軸が地域的に変化し,異方性の大きさは一定であると仮定した。対称軸の地域的な分布には,その向きが一定の場合,その向きが余緯度に比例して変化する場合,異方性領域が限られている場合,の三種類を考えた。それぞれの場合について合成した表面波から,以下のことがわかった。1)いずれのモデルにおいても,quasi-Love波が上下動成分とRadial成分に現れる。2)対称軸の向きが一定で,波線経路と対称軸が平行か直角の場合はquasi-Love波は見られないが,波線経路と対称軸が斜交する場合にはquasi-Love波は見られる.3)異方性が地域的に変化するときの波長が短くなると,quasi-Love波は短周期となり,その振幅も小さくなる。4)異方性が地域的に変化するときの波長が,表面波の波長よりも十分に短い場合,quasi-Love波は励起されず,異方性地球モデルはTransversely Isotropic的な振る舞いをする。5)quasi-Love波は異方性領域と等方性領域の境界付近で,レーリー波からラブ波への変換によって生じる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hitoshi Oda and Seiji Onishi: "The Effect ofregional variation oflattice preferred orientation on surface waveforms"Geophysical Journal International. 144. 247-258 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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