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2002 年度 実績報告書

人工衛星観測データを用いた海洋浮遊物の分布・移動・集積機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640425
研究機関東海大学

研究代表者

久保田 雅久  東海大学, 海洋学部, 教授 (90147124)

キーワード地衡流 / エクマン流 / マイクロ波高度計 / 再解析データ / 海洋浮遊物
研究概要

昨年度作成した海面流速場の評価をするために、漂流ブイによる流速データとの比較を行った。ただし、用いたのは海面流速を観測していると思われるドローグの外れた漂流ブイのデータのみである。比較した結果、両者の流速データは全球での分布などといった定性的な性質については比較的良く一致していた。しかしながら、北半球と南半球では、その類似性は著しく異なり、南半球での相関は非常に低かった。これは南半球の漂流ブイデータの数が少ないためと思われる。また、定量的には明らかに大きな相違が存在し、漂流ブイデータの方が大きい値であった。これは、平均化の問題であると予想される。また、特定海域から排出された海洋浮遊物の移動についても検討した。沿岸域における大都市に注目して、各都市から500kmの範囲で1ヶ月間おきに定常的に海洋浮遊物が排出されたと仮定してシミュレーションを行った。その結果、日本付近から排出された海洋浮遊物の移動は大きく分けると2通りに分かれ、一部は黒潮・黒潮続流に乗って短時間に北太平洋中央部に移動し、一部は黒潮の沖合の反流に乗って、南西方向に移動しフィリピンなどに漂着する浮遊物も少なくないことがわかった。本研究でのシミュレーション結果の評価として、漂流ブイの軌跡を用いて比較した。その結果、予測期間が1ヶ月間の場合には、位置の誤差は約300kmであった。これはモデルの格子3個分に相当する。さらに、修正法を利用して、漂流ブイによって算出された表面流速データを同化することを行った。漂流ブイデータの半分は同化には用いず、同化結果の検証用データとして使った。同化結果を検証した結果、検証用ブイの位置付近に他のブイがあるかどうかによって大きく位置の予測精度が変わることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 宇野木早苗, 高山勝巳, 久保田雅久: "風と流れからみた江戸時代の遭難船の行方とその漂流実験"東海大学紀要海洋学部. 第54号. 1-20 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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