研究課題/領域番号 |
12640429
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
村田 功 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00291245)
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研究分担者 |
福西 浩 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90099937)
藤原 均 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50298741)
高橋 幸弘 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (50236329)
岡野 章一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10004483)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | フーリエ変換型分光計 / レーザーヘテロダイン型分光計 / 金星 / 赤外分光観測 |
研究概要 |
東北大学では、平成11年度に口径60cm反射望遠鏡を中心とした惑星光学観測システムを導入し、福島県飯舘村に設置した。本研究はこのシステムの赤外分光装置を用いて金星大気の観測を行うとともに、将来他の惑星観測にも応用できる観測技術を確立することを目的とする。 赤外分光装置としては、フーリエ変換型分光計(FT-IR)およびレーザーヘテロダイン分光計がある。平成12年度は、FT-IRのInGaAs検出器の感度を黒体光源を用いて検定した。また、実際に金星を観測する際の視野の調整方法、迷光の防ぎ方などを検討した。レーザーヘテロダイン分光計については、音響光学型電波分光部の光軸調整機構の改良を行い、波数分解能を向上させることができた。なお、予算が申請額よりかなり削られているため、以後はFT-IRを用いた研究に専念することとした。 平成13年度は、FT-IRを飯舘観測所の望遠鏡に接続し、InGaAs検出器を用いて波長0.9-1.7μmで金星の試験観測を行い、金星表面からの太陽反射光のスペクトルを確認した。また、新たに購入した2μm以上の波長領域を観測するためのInSb検出器の取り付け・調整を行った。 平成14年度は、InGaAs検出器を用いて9月から1月にかけ8日程度の金星観測を行い、金星昼面・夜面のスペクトルを取得した。望遠鏡の追尾精度とのかねあいから現状ではS/N比は十分ではないが、11月29日、12月11,14,28日の観測では金星大気中のO_2 1.27μmの発光を確認することが出来た。また、試験的に観測した木星のスペクトルからは、木星大気中に多量に含まれるメタンの吸収線が確認された。InSb検出器でも試験的に金星のスペクトルを観測したが、望遠鏡及び分光器側壁からの熱放射が長波長側で大きく、フィルター等で長波長側をカットする等の工夫が必要なことがわかった。
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