• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

超高圧-高圧変成岩の貫入による接触変成作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640445
研究機関香川大学

研究代表者

寺林 優  香川大学, 工学部, 助教授 (40243745)

キーワード接触変成用 / 後退変成作用 / 超高圧変成帯 / 流体相 / コクチェタフ岩体
研究概要

カザフ共和国のコクチェタフ超高圧-高圧変成帯では石英の高圧相であるコース石だけでなくダイヤモンドまでもが最高変成部に広域的に出現し,最高変成温度は1000℃以上にも達したことが知られている。それらの超高圧変成岩は著しい後退作用を被っているが,その原因として超高圧変成岩が上昇し地殻浅部に定置した際に周囲に熱変成作用を与えた結果,周囲の岩石から放出された流体相によるものであると考えられる。超高圧-高圧変成帯の上昇・定置によって周囲の地質体が被った接触変成作用の範囲,その結果放出された流体相の総量と組成の見積もり,さらに分離したジルコンのウラン-鉛年代値から超高圧変成作用の年代と地殻浅部に定置した際に周囲の地質体が被った接触変成作用の年代から,超高圧-高圧変成帯の上昇スピードを求めるのが目的である。
カザフ共和国コクチェタフ超高圧変成帯から採取した全試料のうち,超高圧-高圧変成帯の下盤側の地質体から採取した約1000個について岩石薄片の顕微鏡観察による変成鉱物の組み合わせによって鉱物分帯を行った。さらに電子線マイクロプローブアナライザーによって造岩鉱物を系統的に分析し,実測した固溶体鉱物組成を用いて変成アイソグラッドの変成反応式を明らかにし、熱力学データベースを用いて温度圧力条件を求めた。また泥質岩起源の超高圧変成岩と接触変成作用を被った岩石からジルコンを大量に分離し,その中の鉱物包有物をレーザーラマン分光光度計によって同定した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Terabayashi, M., Ota, T., Yamamoto, H., Kaneko, Y.: "Contact metamorphism of the Daulet suite by solid intrusion of the Kokchetav HP-UHPM slab""Diamond-bearing Kokchetav, Kazakhstan"C.D.Parkinson, I.Katayama, J.G.Liou and S.Maruyama eds., University Academy Press, Inc,. Tokyo. 413-424 (2002)

  • [文献書誌] Terabayashi, M., Ota, T., Yamamoto, H., Kaneko, Y.: "Contact metamorphism of the Daulet Suite by solid-state emplacement of the Kokchetav UHP-HP metamorphic slab"International Geology Review. 44・9. 819-830 (2002)

  • [文献書誌] 太田 努, 寺林 優, 片山 郁夫: "三波川超高圧変成帯仮説-五良津エクロジヤイト岩体の温度圧力構造と変成史-"月刊地球. 25・3. 227-235 (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi