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2001 年度 実績報告書

海底洞窟に固有のSigillidae科貝形虫の起源と進化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640458
研究機関琉球大学

研究代表者

田吹 亮一  琉球大学, 教育学部, 助教授 (60155231)

キーワード海底洞窟 / 貝形虫 / サンゴ礁 / Sigillidae(科) / 起源 / 進化 / (貝形虫)殻 / 付属肢
研究概要

本研究は太平洋および大西洋のサンゴ礁海域の海底洞窟に特有な洞窟性貝形虫、特に、「生きた化石」とも言えるSigillidae科貝形虫の分類、起源、進化について古生物学的観点から明らかにすることを目的としている。これまで得られた海底洞窟からの堆積物試料に加え、昨年12月、国立科学博物館の加瀬友喜氏を代表とする研究グループがパラオにおいて採集した洞窟堆積物を処理し、顕微鏡下で貝形虫個体を拾い出した。その結果、筆者がこれまで発見した海底洞窟に特有なSigillidae(科)貝形虫に属する4新属の内、ほとんど遺がい(殻)個体のみ発見されていた2属について軟体部を含む標本が得られたことを確認した。今後、これら軟体部付き標本について、実体顕微鏡下、解剖を行い、生物顕微鏡下、観察、スケッチ、写真撮影を行う予定である。又、上記の4新属(内、1属については1999年、KasellaとしてPalaeontology誌に報告)の殻の電子顕微鏡による観察を今年度も継続して行った結果、特に、これら4属の起源について重要な知見を得た。即ち、本研究課題の昨年度の「実績報告書」では4属の起源について'殻形質からは深海泥底に生息するSigillidae科貝形虫のCardobairdia、付属肢の形質からはSaipanettaが示唆されるが、引き続き、顕微鏡下の観察、分類学的検討を行い、結論を得たい'と書いたが、今年度の電子顕微鏡による観察、特に殻の内側にある蝶つがいの構造について詳細に観察した結果、3属はCardobairdia、残り1属はSaipanettaに由来するとの結論を得た他、前者の3属の属関の系統関係についてもある程度明らかにすることが出来た。この研究結果の一部はすでに昨年8月、静岡大学で開かれた第13回オストラコーダ(貝形虫)国際シンポジウムにおいてポスターにより発表したが、次年度、論文として公表する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ryoichi Tabuki: "On the taxonomy and origin of sigillids characteristic of submarine caves of coral reefs"Abstracts of 14th International Symposium on Ostracoda. 89 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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