• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

赤外-可視和周波混合円偏光二色性を用いた表面不斉構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12640493
研究機関名古屋大学

研究代表者

大内 幸雄  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60194081)

研究分担者 関 一彦  名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (80124220)
キーワード赤外可視和周波混合法 / 不斉検出 / 液晶
研究概要

本研究は赤外-可視和周波混合法(IV-SFG)に新たに円偏光二色性(CD)という概念を導入し、表面感度にして8桁以上の高感度測定の実現を目指した新規な不斉分子検出法を提案する。併せて、不斉源を有する重要な有機化合物にSFG-CDを適用し、新規な分光法としての有用性を検討する事を目的としている。
SFG-CDは現有するピコ秒YAGレーザーとLBO結晶を用いたOPG/OPAシステムを流用した。AgGaS_2においてYAGの基本光とOPG/OPAシステムのアイドラー光の差周波を取る事によって赤外光を発振させ、YAG基本光の第二高調波との和周波を超薄膜試料上で得る。この時、第二高調波側に1/4波長板を挿入して左右円偏光を作り出し、各々の円偏光条件において得られた和周波光の差をSFG-CDとして評価した。
試料には、我々のグループで新規合成された不斉炭素を有する強誘電性液晶及び反強誘電性液晶を用いた。いずれの場合においても、層数にして10分子層程度の超薄膜では、不斉炭素に結合するメチル基に十分な強度のSFG-CDシグナルを得ることが出来た。このことは、分子内の対称性の破れに起因するシグナルが不斉炭素回りの化学構造に起因している事を示している。一方、単分子膜試料においてはSFG-CDシグナルが観測されなかった。これは目標とする8桁の増強に1桁不足する。この点を改善するために、可視光側にさらにLBO結晶からなるOPG/OPAシステムを構築した。
尚、膜構造の評価に関しては、NEXAFSなどの各種分光法を駆使して十分な検討を加えた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Noritaka Matsuie: "Studies on UV-photoinduced Surface Anisotropy of Polyimide Films by NEXAFS Spectroscopy"Mol. Cryst. Liq. Cryst.. 367. 159-166 (2001)

  • [文献書誌] Atsuhiro Fujimori: "In-plane X-ray diffraction and polarized NEXAFS spectroscopic studies on the organized molecular films of fluorinated amphiphiles with vinyl esters and their comb-polymers"Chem. Phys. Lett.. 349. 6-12 (2001)

  • [文献書誌] Toshiaki Sakai: "Surface Orientation of Main and Side Chains of Polyimide Alignment Layer Studied by Near Edge X-Ray Absorption Fine Structure Spectroscopy"J. Phys. Chem. B. 105(38). 9191-9195 (2001)

  • [文献書誌] Eisuke Ito: "Orientational Structure of Thiophene Thiol Self-assembled Monolayer Studied by Using Metastable Atom Electron Spectroscopy and Infrared Reflection Absorption Spectroscopy"Langmuir. 17(14). 4282-4286 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi