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2000 年度 実績報告書

折れ曲がり型2核金属錯体の合成および基質に対する2つの金属の協同的反応

研究課題

研究課題/領域番号 12640540
研究機関広島大学

研究代表者

三吉 克彦  広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60033924)

研究分担者 水田 勉  広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70221603)
キーワード2核錯体 / 異核2核錯体 / 折れ曲がり構造 / バタフライ構造 / Pd / Pt / Rh
研究概要

多核金属錯体において、2つの金属が同時に基質と相互作用できる反応サイトは、複数の金属による新たな反応を開発できる場所として関心を集めている。本研究では、2つの平面4配位金属錯体から成る2核錯体を強制的に折れ曲がり型にすることで、2つのメタルのアキシャル配位座が同時に相互作用できる空間を作り出した。
我々は、d^8の電子配置をもつ10族のPd(II),Pt(II)および9族のRh(I)を中心金属に選んだ。架橋原子にはホスフィドを用い、2つの架橋ホスフィド配位子をアルキル鎖で結ぶことで、強制的に折れ曲がり型にした。合成では、まず単核の錯体に架橋配位子となるRHPCH_2CH_2PHR(R=Me,Ph)を配位させ、Na_2CO_3を用いてリン上のHをプロトンとして引き抜き、そこへ第2のメタルを結合させた。最初のメタルと第2のメタルを変えることにより、この方法は、異核の2核錯体の合成にも適用できた。種々のPd(II),Pt(II)の錯体のうち、対イオンをCl^-,I^-,B(3,5-(CF_3)_2-C_6H_3)_4^-としたものの構造をX線構造解析により決定した。その結果、期待どおり2つの4配位平面が約120゜の折れ曲がり角を成していることが判った。さらに、Pd(II)の同核2核錯体で対イオンがCl^-の組み合わせでは、Cl^-が2つのPd(II)と同時に相互作用できる空間を占めていることが判った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tsutomu Mizuta: "Photolytic Ring Opening Polymerization of Phosphorus-Bridged[I]ferrocenophane Coordinating to an Organometallic Fragment"Organometallics. 19. 5005-5009 (2000)

  • [文献書誌] Tsutomu Mizuta: "Syntheses and X-Ray Crystal Structures of Platinum(II)Complexes Bearing Two and Three Phosphorus-Bridged[I]Ferrocenophanes, cis-[PtCl_2(fcpp)_2] and [PtCl(fcpp)_3]BF_4"Chem.Lett.. 924-925 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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