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2001 年度 実績報告書

酸化触媒能を有する自己集合型大環状多核ルテニウム錯体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 12640544
研究機関東京都立大学

研究代表者

山口 素夫  東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (60174637)

研究分担者 増井 大  東京都立大学, 工学研究科, 助手 (10315757)
キーワード酸化触媒 / 自己集合 / 大環状多核錯体 / 多核ルテニウム錯体 / 錯体触媒
研究概要

非ヘム金属酵素であるメタンモノオキシゲナーゼ(MMO)は、温和な条件でアルカン類を酸素化しアルコールとすることが知られており、MMOをモデルとする遷移金属錯体触媒は次世代のすぐれた低エネルギー消費型酸素化触媒として期待されている。一方、金属錯体の自己集合を利用して容易に大環状あるいはかご型超分子多核錯体を形成させ、その空孔内に各種有機分子がゲストとして取り込まれることが知られている。そこでホストとなる大環状多核錯体に、我々がこれまで研究してきた、MMOの機能モデルでありアルカン酸素化の触媒能を有する単核ルテニウム錯体を組み込むことにより、酵素と同じく基質取り込み能力を持ち効率的にアルカン類の酸素化を行う、自己集合型大環状多核錯体によるモノオキシゲナーゼモデルを実現することが本研究の目的である。
昨年度に引き続き、大環状多核錯体の合成を行った。従来は架橋配位子がシス位に配位した錯体を組み込んだ大環状多核錯体が研究されてきた。この場合、反応サイトは環に対して垂直方向にあり、一方取り込まれた基質は反応点から遠い場所に位置するため、高い反応性は期待できない。より効率的な触媒とするため、トランス位に架橋配位子を有する触媒錯体部位を組み込んだ大環状多核錯体を新たに設計した。
まず、触媒錯体部位となりうるトランス配位型の単核ルテニウム錯体の探索を行った結果、トランス位にトリフェニルホスフィンが配位したターピリジンルテニウム錯体が触媒能を有することを見出した。そこでこれと類似の構造を有する錯体を触媒錯体部位とする、Ru2Pt2大環状四核錯体の合成を次の二通りの方法で行った。まず前駆体である架橋配位子を有するルテニウム錯体と白金錯体を2対1で反応させることで、Ru-Pt-Ru三核錯体を合成し、ついでこれと白金錯体との反応によりRu2Pt2大環状錯体の合成に成功した。また、ルテニウム錯体と白金錯体を自己集合により一挙にRu2Pt2大環状錯体とすることを検討したところ、Ru2Pt2大環状錯体がえられることを確認した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Motowo Yamaguchi: "Syntheses of Ruthenium(II) Complexes with Pentadentate Ligands and Catalytic Oxidation of Alkane Using 2,6-dichloropyridine N-Oxide"Chemistry Letters. (印刷中). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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